鹿島アントラーズの韓国人GKクォン・スンテが7月2日の第19節柏レイソル戦に出場しリーグ100試合出場を果たしました。
2017年に全北現代モータースから加入し6年目での達成です。
2020年8月からレギュラーを失い2021年10月まで1年3ヵ月もリーグ戦で出番が無い時期もありました。
そこから見事に復活し今季の躍進の支えになっています。
安定したセービングに加え攻撃の起点となるフィードキックも上手いです。
目立ったプレーよりも堅実なプレーをするタイプです。
その中でも第7節ではスーパープレーがありました。
終了間際のアディショナルタイムに相手のクロスがゴールに向かってきます。
それをここしか無いというタイミングで手を精一杯伸ばしかき出しました。
あまりGKが目立つシーンは良く無いですが今季の印象に残るプレーの一つになっています。
また今季はリーグ戦で空中戦勝率100%となっておりトップの成績です。
地味ですがセットプレーで弾き返せるのは大きいですよね。
GKとして基礎がしっかりできているので見ていて安心感があります。
スンテは全州大学校という韓国の大学を卒業後の2006年に全北現代モータースに入団しました。
全北現代は韓国の名門クラブで国内リーグを8度も優勝している強豪クラブです。
ルーキーイヤーから出番を掴むと全北には2006年〜2010年、2013年〜2016年と9年間所属していましたがその間にも3回優勝しています。
そしてACLも2006年と2016年の2度も優勝に貢献しました。
個人としては30歳を過ぎた辺りから評価が高くなります。
2014年〜2016年は3年連続でKリーグベストイレブンを受賞です。
さらに2015年には31歳になる直前で韓国代表としてデビューしここまでAマッチに6試合に出場しています。
その後2017年に鹿島からオファーがあり自身初の海外移籍を果たしました。
当時は曽ヶ端準という絶対的なGKがいましたのでどちらがレギュラーになるか注目でしたがポジションを奪います。
2018年には鹿島アントラーズの悲願であったACL制覇に大きく貢献してくれました。
特に準決勝第1戦の水原三星戦では母国のクラブとの対戦にもかかわらず相手に頭突きをし小競り合いになります。
決して褒められるプレーではなかったかもしれませんがあれでスイッチが入ったことは確かです。
熱い闘志を見せつけてくれ選手もサポーターもアジア制覇へ向けて本気にしてくれました。
自身は全北現代の2回と合わせて初のACL3度の優勝経験者になっています。
そして上述のように1年以上、沖悠哉がレギュラーの時期もありましたが返り咲きリーグ戦100試合出場を達成です。
3年間全試合に出場してようやく到達できる記録なのでなかなか外国籍選手には難しいものになっています。
過去にも鹿島では6人しか達成しておらずスンテで7人目となっています。
以下がこれまで鹿島所属時の成績で100試合以上出場した選手です。(7月7日現在)
ビスマルク(1997年〜2001年)
137試合33得点
レオ・シルバ(2017年〜2021年)
135試合8得点
マルキーニョス(2007年〜2010年)
119試合59得点
ジョルジーニョ(1995年〜1998年)
103試合17得点
フェルナンド(2003年〜2006年)
102試合19得点
クォン・スンテ(2017年〜2022年)
101試合
マジーニョ(1995年〜1999年)
100試合52得点
鹿島アントラーズの30年の歴史の中でもたった7人しかいません。
スンテはその中に名を刻むことになりました。
今季はまだ14試合あるので鹿島歴代4位までは記録を伸ばすことができます。
また来季も鹿島に所属してくれたら歴代1位の出場数も見えてきます。
ぜひビスマルクを超えて欲しいですね。
もうベテランの領域に入っていることは確かです。
しかし今の鹿島にはスンテ以外は若いGKしかいません。
まだまだ壁となっていいお手本になって欲しいです。
これからもチームの勝利のためゴールマウスを守って欲しいと思います。
そして一緒にタイトルを獲りましょう。
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