J1リーグ第8節ヴィッセル神戸戦で鹿島アントラーズの溝口修平がリーグ戦初出場を果たしました。
昨年2022年の第14節浦和レッズ戦以来2度目のベンチ入りをします。
するとデビューの瞬間は突然やってきました。
先に3点をリードされ鈴木優磨が1点を返します。
流れが傾き出した後半25分に安西幸輝に代わり途中出場です。
鹿島は後半9分に攻撃に出るため3バックに変更していました。
そのため本職の左サイドバックではなく左ウイングバックとして投入されます。
かなり鹿島が劣勢の展開であったため自分のプレーを出すのは難しい状況でした。
それでも「デビューというのは関係ないと思っていたし、チームの一員として勝利に流れを変えていけなかったのが全て」 と鹿島の選手らしいコメントを残しています。
この経験を糧にこれから少しずつリーグ戦でも出場機会を増やしてもらいたいです。
そんな溝口は鹿島アントラーズノルテジュニアユースからユース、そしてトップと鹿島一筋で育ってきたプロ2年目の選手です。
鹿島は選手育成に力を入れています。
その成果が出ており近年はユースからの昇格選手が増えてきています。
2018年の沖悠哉から2023年の下田栄祐まで6年連続でのトップ昇格が継続中です。(下田はいわきFCへの2年間の育成型期限付き移籍)
ただ残念ながらトップで活躍できているのはほんの一握りです。
これまでユースからトップ昇格をした選手は下田までで35名います。
そしてその中でリーグ戦に出場できたのは溝口で約半分となる18人目でした。
その18人の顔ぶれとリーグ戦の出場数を見てみましょう。(4月17日時点)
曽ヶ端準 533試合
土居聖真 303試合50得点
野沢拓也 285試合55得点
鈴木優磨 136試合37得点
町田浩樹 87試合8得点
沖悠哉 59試合
舩橋佑 15試合0得点
垣田裕暉 9試合0得点
根本裕一 5試合0得点
小谷野顕治 4試合0得点
田中稔也 4試合0得点
吉澤佑哉 3試合0得点
山田大樹 2試合
中嶋譲 1試合0得点
小林康剛 1試合0得点
大道広幸 1試合0得点
平戸太貴 1試合0得点
溝口修平 1試合0得点
現所属選手は6選手です。
出場できた選手でも11人がわずか出場数一桁となっています。
これまでユース出身でレギュラーを奪ったと言えるのは曽ヶ端準、土居聖真、野沢拓也、鈴木優磨、町田浩樹、沖悠哉の6人のみです。
舩橋佑も昨季は終盤に起用されていましたが今季はベンチ入りもできていません。
このように現実は厳しいものがあります。
なぜか鹿島では左利きの左サイドバックはほとんどレギュラーを掴めていません。
相馬直樹、新井場徹、山本脩斗、安西幸輝と右利きばかりが歴代レギュラーになっています。
溝口は左利きの左サイドバックです。
元々は攻撃の選手でありドリブルを得意とするプレースタイルでした。
さらに精度の高いクロスも持っています。
そこからSBに転向しているので攻撃面がストロングポイントです。
ぜひ鹿島アントラーズの新たな歴史を作る一人になってほしいです。
また今年はU-20ワールドカップが5月20日から開催されます。
溝口はこれまで2019年のU-15日本代表から世代別代表の常連です。
鹿島での活躍が本戦へのメンバー入りに繋がります。
自身の輝かしいキャリアを築くためにもより一層いいプレーを見せてもらえたらと思います。
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