1993年5月15日にJリーグは開幕しました。
当時の黄金カードであったヴェルディ川崎vs横浜マリノスが選ばれ国立競技場で華々しくスタートしています。
ファーストゴールとなったヴェルディのマイヤーのミドルシュートは今でもよく映像を見ることがありますね。
59,626人の超満員のスタジアムで日本サッカーの未来を感じました。
そして翌日5月16日に鹿島アントラーズは名古屋グランパスエイトとカシマサッカースタジアムで開幕戦を戦うことになります。
まだ全国区ではなかったにもかかわらずジーコのハットトリック、アルシンドの2ゴールで5−0とグランパスを粉砕します。
開幕戦での衝撃的な快勝劇により一気に鹿島アントラーズの名を広めることになりました。
それから今までJリーグのトップを走り続けることができています。
ジーコが掲げた「献身・誠実・尊重」という教えをチーム全体で共有し守り続けてきました。
鹿島にはしっかりとした考え方の軸がありそれをブレずに実践することが安定した成績を残す要因になっているのでしょう。
またジーコの負けず嫌いは有名です。
しかし自分勝手なものではなく、常にチームの勝利のために何ができるかを考えろというものでした。
その教えは本田泰人、小笠原満男から今は鈴木優磨へと引き継がれています。
そして鹿島アントラーズは国内クラブ最多の20冠を達成するクラブへと成長しました。
1996年の初タイトルとなるJリーグ初制覇から2018年のアジア制覇まで全てがいい想い出です。
Jリーグ優勝8回(1996年、1998年、2000年、2001年、2007年、2008年、2009年、2016年)、カップ戦優勝6回(1997年、2000年、2002年、20011年、2012年、2015年)、天皇杯優勝5回(1997年、2000年、2007年、2010年、2016年)はいずれも最多優勝回数を誇ります。
ただ2位も意外と多いのです。
Jリーグ準優勝3回(1993年、1997年、2017年)、カップ戦準優勝3回(1999年、2003年、2006年)、天皇杯準優勝3回(1993年、2002年、2019年)、そしてクラブW杯準優勝(2016年)と10回も涙を呑んでいます。
小笠原満男は2018年12月28日の引退会見で印象深いゴールについて問われました。
その時に「ゴールではないんですけど、(1999年の)ナビスコカップ決勝で、PK戦で自分(のキック)がキーパーに止められてしまった。あのインサイドキックひとつが、自分の中では印象深いです。」と答えています。
優勝を決めるゴールを決めているにもかかわらず外したPKを挙げるところがさすが鹿島の選手です。
鹿島アントラーズというのは2位以下は全て同じであり何も評価をされません。
これからも勝利を突き詰めるクラブであってほしいです。
2021年5月15日にJリーグは29年の誕生日を迎えました。
そして今年は記念すべき30年目の節目のシーズンです。
この日をリーグ首位で迎えることができています。
今季はこれまでのブラジル路線から初の欧州路線に変更と大きな決断がありました。
その中でスイス人レネ・ヴァイラー監督の下で着実に成長しています。
関川郁万はディフェンスラインのリーダーになり、上田綺世はJリーグ屈指のストライカーになりました。
また鈴木優磨は40番を背負い伝統を継承する選手になっています。
シーズンも途中であり道半ばです。
最後まで気を引き締めて6年ぶりのJリーグ制覇を必ず成し遂げてほしいと思います。
そしてこれからの新しい鹿島アントラーズの歴史を築いていってほしいです。

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