8月15日はディエゴ・ピトゥカの誕生日です。
1992年生まれですので節目の30歳になりました。
サッカー選手ではベテランと呼ばれる部類に入ってきましたがプレーを見ればまだまだこれからです。
鹿島でキャリアの絶頂期を迎えようとしています。
ピトゥカは2021年シーズンから鹿島アントラーズに入団しました。
transfrmarktのHPを見ると2024年1月31日までの4年契約であるようです。
加入後すぐにチームにフィットしたため長く在籍しているように感じますがまだ2年しか経っていません。
残り2年もありますので更なる中心選手となる可能性があります。
これまで鹿島には偉大なブラジル人選手が多くいました。
ただそれらの選手と異なりかなりの苦労人です。
まず2011年の19歳になる年にミネイロスというクラブでプロ契約を結びます。
このクラブがどのレベルのクラブなのか情報がありませんでしたがおそらく州の3部か4部辺りだと思われます。
そして当時は左サイドバックの選手でした。
しかしミネイロスで1年間出場機会がなくブラジリスというサンパウロ州選手権4部のクラブに移籍をします。
ここでは左サイドバックとして15試合に出場しています。
その後もグアスアーノ、マトネンセ、ウニオン・サンジョアンと毎年のようにサンパウロ州選手権の3部、4部の無名クラブを渡り歩きます。
記録だけ見ると2011年のプロデビューから2014年までの4年間で132試合15得点となっています。
多くの試合に出場こそしていますがほぼプロかアマチュアかわからないレベルのクラブです。
サンパウロ州でもそれほど目立った活躍はしていませんでしたが2015年にボタフォゴSPにステップアップします。
ボタフォゴSPはブラジル4部リーグのクラブになります。
4部とは言えようやく全国選手権に所属するクラブに個人昇格をしました。
ここで3年間をプレーしますが2017年には3部リーグに昇格し充実した日々を送っていきます。
そんなピトゥカに2017年7月ブラジル1部リーグの名門であるサントスからオファーが舞い込んできました。
3部クラブからサントスという1部のビッグクラブへ異例の移籍となります。
最初の半年はサントスのBチームで慣らし2018年からファーストチームへ昇格しました。
それ以降はサントスで3年間で公式戦169試合11得点と絶対的なレギュラーになります。
特に2020年は大活躍で公式戦42試合中41試合で先発するなどフル稼働でした。
さらにコパ・リベルタドーレス2020で決勝まで進出します。
惜しくも同じブラジルのパルメイラスに0−1で敗れ、クラブW杯への出場を逃してしまいました。
鹿島も過去に2度クラブW杯に出場しましたがピトゥカのプレーを世界大会で見てみたかったです。
そしてこの試合を最後にサントスから鹿島に移籍をしてきました。
このように1部のクラブでプレーし出したのが20代半ばとかなり遅咲きではありますがプレーの一つ一つがしっかりしています。
ピトゥカのプレースタイルはゲームを作る司令塔タイプのボランチです。
中盤の底から的確にボールを繋ぎ、自らもバイタルエリアやボックス内に走り込んでチャンスやフィニッシュに絡んで行くことができます。
いつもピッチを俯瞰しているかのような展開力のあるパスには惚れ惚れしてしまいます。
自らが得点するというより周りを活かすプレーに特徴があります。
柴崎岳以来の本格的なゲームメイカーであり鹿島が待ち望んだプレースタイルの選手です。
そして背番号21も定着してきました。
2020シーズンまで引退した曽ヶ端準が長年着用してきた番号であり当初は懐疑的な意見もあったように思います。
しかし今では完全に自分のものにしました。
もう新しい背番号21の像を作り上げています。
ピトゥカは2013年にSEマトネンセ(サンパウロ州選手権4部)、2015年にボタフォゴSP(ブラジル全国リーグ4部)と2つのタイトルを獲得しています。
ただメジャータイトルと言えるものは獲得していません。
鹿島でもピトゥカは長年語り継がれるであろうブラジル人選手になりそうです。
そのためにもそしてクラブのためにもタイトルが欲しいです。
逆転でのリーグ優勝と射程圏内の天皇杯制覇をぜひ達成してもらいたいと思います。
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