なかなか鹿島アントラーズの調子が上がってきません。
シーズンオフに昌子源、植田直通の復帰があり国内クラブからも経験のある実力者を補強します。
さらにレンタルバックも行い選手層に厚みを持たせ7年ぶりの国内タイトル獲得に向けて機運が高まっていました。
しかし開幕して約1ヵ月半が経ちましたがうまく噛み合っていない印象です。
開幕前の練習試合からJ2相手にも結果が出ません。
公式戦が開幕し本番で切り替わるかと思いきやそうもいきませんでした。
まずは2023年の公式戦10試合の結果を振り返ってみます。
2月18日J1第1節京都サンガF.C. ○2−0
2月25日J1第2節川崎フロンターレ ●1−2
3月4日J1第3節横浜FC ○3−1
3月8日ルヴァン杯GS第1節柏レイソル △1−1
3月12日J1第4節アビスパ福岡 △0−0
3月18日J1第5節横浜F・マリノス ●1−2
3月26日ルヴァン杯GS第2節アルビレックス新潟 ●0−1
4月1日J1第6節サンフレッチェ広島 ●1−2
4月5日ルヴァン杯GS第3節アビスパ福岡 ○1−0
4月9日J1第7節柏レイソル ●0−1
公式戦10試合を消化し3勝2分5敗の10得点、10失点です。
スタートダッシュは失敗に終わりました。
まずは守備面から見てみます。
完封が3試合、1失点が4試合、2失点が3試合です。
10試合連続で大崩れはありません。
完封率は30%であり1試合平均失点はちょうど1です。
結果が出ていないのは残念ですが悲観する数字ではないでしょう。
ただ10失点中、後半に8失点しています。
そして終了間際の逆転負けが2試合、ドローが1試合とかつての鹿島らしさは影を潜めてしまいました。
失点の内訳ですがCKから2失点、PKで3失点、オウンゴールで1失点、流れから4失点となっています。
序盤戦は鉄壁の守備でセットプレー以外でやられることはありませんでした。
それがマリノス戦で松原健にスーパーゴールを決められてから乱れが生じます。
その後新潟戦、広島戦、柏戦と中央の空いたスペースをうまく使われ決勝点を献上しています。
守備は連携が大事であり1人だけで何かできるものではありません。
ただ昌子が怪我から復帰して勝利できていないのは気がかりです。
早く1勝して精神的な負担を軽減したいところです。
そして攻撃ですがCKから1点、FKから1点、流れから8点となっています。
失点とは対照的な内訳です。
今のチームには樋口雄太、ディエゴピトゥカ、中村亮太朗と優秀なプレイスキッカーがいます。
中で合わせる選手もヘディングが強い割には得点源になっていません。
ピンポイントで決まったのは広島戦の樋口のFKに知念慶のヘディングシュートのみです。
セットプレーは策を講じれば改善の余地はあるのでどうにかしたいです。
そして複数得点を挙げたいです。
現在7試合連続で0点か1点しか取れていません。
今季は1試合平均シュート数が12.7本と少ないわけではないです。
ただシュート数ほど相手ゴールを脅かすことはできていません。
今季主に採用しているフォーメーションは4−3−3です。
前線に3人を配置していますが藤井智也は右サイドのアタッカーです。
CFタイプは鈴木優磨と知念がいますが、知念は左サイドに張ることが多くなっています。
そして鈴木は縦横無尽にピッチを走り回るため中央の迫力が足りなくなってしまいます。
これは昨季上田綺世が移籍してからの課題でありずっと克服できていません。
知念や垣田裕暉の方が中央を任せるには向いていそうです。
そして今季公式戦11試合目の相手となるのはリーグ戦で首位のヴィッセル神戸になります。
すでに勝ち点差は9まで広がり絶対に落とせない一戦です。
この試合に向けたオンライン取材で岩政大樹監督はメンバー変更の可能性を示唆しています。
リーグ戦は7試合をほぼ同じメンバーで戦っており、この神戸戦でついにメスが入りそうです。
ここで勝てば上位に食らい付くことができ、負ければリーグ優勝に黄色信号が灯ります。
ジーコも来日し神戸戦から合流です。
ジーコの前で無様な試合をするわけにはいきません。
どんな結末が待っているかしっかり見届けようと思います。
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