今季2023年の鹿島アントラーズは昌子源、植田直通の復帰によりウィークポイントであったセンターバックの補強ができました。
確実にCBは戦力アップをしています。
しかも2人はただの戦力としてだけでなく鹿島の伝統を継承する役目も担っています。
また成長著しい若手のホープである関川郁万もいます。
おそらくこの3人の中から2人がスタメン出場するためレギュラーCBは安泰です。
しかしチームの成長のためには下からの突き上げが必要になってきます。
そこで期待したいのが津久井佳祐です。
180cmとそれほどサイズはありませんがクレバーさがあり、相手のチャンスの芽を摘んでいく鹿島のCBらしからぬプレースタイルとなっています。
さらに昌平高校のキャプテンとしてチームをまとめ、将来的にリーダーとなる資質も持ち合わせています。
ただ7月に右足首の脱臼し外側靭帯断裂の大怪我を負ってしまいました。
高校最後の大会であった全国高校サッカー選手権も痛み止めを飲んでのプレーでコンディションは100%ではなかったようです。
まだ鹿島でも満足に練習参加ができていないため怪我を完治させることが先決です。
今季は高卒1年目のルーキーイヤーなので最初は体作りと戦術理解が中心になるのでしょうか。
流石にいきなりポジションを獲得してレギュラーになる可能性は低そうです。
ここで高卒入団の過去のCBたちは何年目からレギュラーとなれたのかをリーグ戦成績とともに見てみましょう。
昌子源
2011年 0試合
2012年 9試合0得点
2013年 4試合0得点
2014年 34試合2得点
プラチナ世代の1人として期待されて入団をしました。
しかし1年目は出場0試合に終わります。
翌年2012年にリーグ戦はデビューです。
そしてその年のナビスコ杯決勝では左サイドバックに抜擢されます。
対戦相手の清水エスパルスのエース大前元紀を完全に封じました。
4年目は開幕戦で初ゴールを決めると全試合出場を果たしポジションを掴みました。
植田直通
2013年 0試合
2014年 20試合0得点
2015年 12試合1得点
2016年 21試合0得点
2017年 29試合3得点
大津高校から鳴り物入りで入団します。
2年目からレギュラーになれそうでなれない時期が続きます。
ようやく2016年のシーズン終盤のクラブW杯、天皇杯で覚醒します。
翌2017年は出場した試合は全試合フルタイム出場でした。
そして昌子と鉄壁のCBコンビを形成しました。
またA代表にもデビューしています。
町田浩樹
2016年 0試合
2017年 2試合0得点
2018年 8試合2得点
2019年 22試合1得点
2020年 21試合0得点
2021年 34試合5得点
ユースからトップ昇格をしてきます。
しかしこの時期は昌子、植田、ファン・ソッコと実力者がおり高い壁でした。
ようやく出場した2年目には膝前十字靭帯を損傷し全治6ヵ月の大怪我を負ってしまいます。
結局次の公式戦出場まで1年以上ブランクができてしまいました。
それでも復活し、しっかりとレギュラーを掴みます。
2021年は東京オリンピックにも出場し海外移籍も果たしました。
関川郁万
2019年 0試合
2020年 15試合0得点
2021年 13試合1得点
2022年 32試合0得点
犬飼智也、町田浩樹とレギュラーが2人も抜け意図せずレギュラー格になりました。
昨年は初の年間を通してのレギュラーとなり守備陣の主軸を務めることになりました。
いきなり大役になってしまい本人にとっては気の毒でしたがポテンシャルの高さを見せてくれます。
精神的にも大きく成長した1年でした。
今季はレギュラーが確定しておらずどこまで出場機会を得られるか注目です。
元々得点力のあるCBなのでセットプレーでのゴールも期待しています。
上記のようにCBにはおおよそ同じような経験を積ませていることがわかります。
1年目はプロに慣れさせるため誰1人としてリーグ戦に出場していません。
2年目から徐々に出場機会を増やしていき4、5年目で戦力になるように計算されています。
町田は怪我があったので1年長くかかってしまいました。
鹿島はここ12年間でCBという重要なポジションにもかかわらず高卒では4人しか獲得していません。
しかし4人とも期待通りにレギュラーになりました。
過去には金古聖司や羽田憲司と超高校級CBも入団していましたがレギュラー獲得には至らず他クラブに移籍をしています。
もちろん厳しいプロの世界なので全員が成功するということはありません。
ただ最近はある程度育て方を確立できているので津久井も非常に楽しみです。
現在の監督は岩政大樹であり鹿島で黄金時代を築いたCBです。
岩政監督は東京学芸大学を卒業後に入団したので境遇は違います。
しかしプロの原点は鹿島であるため、レギュラー獲得までにまずは何が必要かプロセスを逆算して教えてくれるでしょう。
岩政監督から学ぶことは少なくないはずです。
また昌子、植田、関川と同じ高卒入団の選手たちもいます。
とてもいい環境の中でプロ入りをスタートできることになりました。
順調に育てば来年から少しずつリーグ戦に出場し始め、2026年にレギュラーとなれたら理想的です。
その頃には高校時代と同じ背番号4を付ける選手になっていたらいいですね。
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