関川郁万、覚醒の時【背番号5の系譜】

鹿島アントラーズ

今季の守備の要として期待されている関川郁万が背番号5で初めてガンバ大阪との開幕戦に出場しました。

鹿島加入2年目の2020年のサンフレッチェ広島戦以来2年ぶりの開幕戦出場です。

ザーゴ監督に見出され、広島戦がJリーグデビュー戦でした。

しかし3失点でチームは敗れほろ苦いデビューとなっています。

その頃から比べたら格段に成長しています。

今季は高卒4年目にしてCBの軸となる選手です。

今年の関川の注目点として背番号がこれまでの33番から5番に変更になりました。

これまで鹿島のCBと言えば背番号3が継承されてきています。

秋田豊、岩政大樹、昌子源とチームにタイトルをもたらす選手であり、日本代表として全員W杯に出場しています。

素晴らしい面々であり関川もその系譜から背番号3になるものだと思っていました。

そして背番号3が空いているにもかかわらず背番号5になっています。

そのため非常に驚きました。

関川は流通経済大学付属柏高校時代に背番号5をつけ超高校級CBとして活躍しています。

そのため思い入れがあったのでしょう。

自ら5番に変更したいと伝え実現したようです。

鹿島アントラーズでは1997年の背番号固定制以降11人の選手が5番を背負ってきました。

関川で12人目になります。

Jリーグ草創期は大野俊三、モーゼルといったCBのイメージが強くあります。

ただ固定制になってからは短命な選手が多く様々なポジションの選手が付けています。

あまり伝統といったものが引き継がれていませんのでこれから鹿島で新しい5番像を作り上げてほしいですね。

ここでどんな選手が背負ってきたか簡単に振り返ります。(成績は5番としてのもの)

内藤就行(1997年〜1999年)
リーグ戦67試合1得点
右サイドバックでプレーしボランチにコンバートされます。
センターバックを務めることもあり守備のユーティリティプレイヤーでした。
第1次黄金時代のメンバーでタイトル獲得に貢献しています。

中田浩二(2000年〜2004年)
リーグ戦122試合22得点
背番号6のイメージが強いかもしれません。
しかし最初のレギュラー番号は5番でした。
5番で最も多くのシーズンと試合に出場しています。

アリ(2005年)
リーグ戦14試合0得点
右サイドバックやボランチなど守備のポジションの選手でした。
しかし約半年で退団しています。

リカルジーニョ(2005年)
リーグ戦13試合0得点
アリの退団後に柏レイソルからレンタル移籍をしてきます。
ボランチとしてシーズン終了までプレーしました。

ファボン(2007年)
リーグ戦12試合2得点
2005年のクラブW杯でサンパウロを世界一に導きアウトゥオリの誘いで加入します。
CBでしたが強烈な右足のシュートもありました。
残念ながら鹿島ではそれほどの活躍はできていません。

ジウトン(2010年)
リーグ戦25試合1得点
左利きの左サイドバックです。
当時21歳で荒削りでしたがスピードもあり面白い選手でした。
もう少し見てみたかったです。

アレックス(2011年〜2012年)
リーグ戦35試合1得点
Jリーグで17年プレーしJリーグ功労選手賞を受賞した左サイドバックです。
鹿島では約1年半の所属でしたが堅実な守備を見せてくれました。

青木剛(2013年〜2016年)
リーグ戦74試合3得点
長く15番でプレーをしますが晩年は5番でした。
主にボランチでしたが2016年はDF登録になりCBで勝負をしています。
出場機会を求め惜しまれながらサガン鳥栖に移籍をしました。

植田直通(2017年〜2018年)
リーグ戦43試合3得点
最も関川が追いかけたい姿です。
短い間でしたが5番のCB像を作りました。
そして日本代表になりベルギーへ飛び立っています。
関川の海外への入れ替わりで鹿島に復帰してほしいです。

チョン・スンヒョン(2018年〜2019年)
リーグ戦24試合0得点
植田が抜けた後、金崎夢生とのトレードのような形でサガン鳥栖から移籍します。
この獲得は大成功でした。
ACL優勝はスンヒョンなしでは語れません。

杉岡大暉(2020年〜2021年)
リーグ戦14試合1得点
左利きの大型サイドバックです。
当時U−23日本代表の常連でありオリンピック選出も濃厚だった選手です。
しかし鹿島ではポジションを奪えず古巣の湘南ベルマーレにレンタル移籍中です。
果たして戻ってくるのでしょうか。

こうして見ると5番には色々なタイプの選手がいます。

近年では植田直通、チョン・スンヒョンが付けていたためCBのイメージもありました。

関川の活躍で5番の伝統も継承していってもらいたいです。

最後に関川は開幕戦で頭を2度も強く打ちつけて脳震盪の疑いで前半で途中交代しています。

脳振盪に対しては世界中で慎重な対応が求められるようになりました。

そしてJリーグでも2021年から脳振盪による交代枠が設置されています。

さらに復帰プログラムがありステージ1(休息)からステージ6(復帰)まであります。

各ステージで最低1日が必要であり、試合出場まで中5日必要ということです。

順調にいけば次の川崎フロンターレ戦の出場は可能ですが無理はさせたくありません。

ただ相手が川崎のため関川の力が必要です。

ぜひ完封勝利で開幕連勝スタートを切りたいですね。

関川にかかる期待は大きいですがそれを乗り越えていってほしいです。

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