12月20日に2023年の第103回天皇杯のマッチスケジュールが発表されました。
J1クラブは2回戦からの登場となりますので、鹿島アントラーズの初戦は6月7日(水)となりました。
そして3回戦は7月12日(水)、ラウンド16は8月2日(水)、準々決勝は8月30日(水)とここまでが決定しています。
まだ準決勝と決勝の日程は未定です。
元々アジアカップ2023が2023年6月16日から7月16日に中国で開催されることになっていました。
しかし新型コロナウイルスの影響により中国サッカー協会が開催権を返上します。
そして直近でワールドカップが行われたカタールでの開催に変更されました。
ただその時期のカタールは平均最高気温が41°Cの灼熱地獄です。
W杯も史上初の冬季開催となりました。
同じようにカタールサッカー協会は2024年1月から2月の開催を希望していると言われています。
変更される可能性が高く日本代表は12月にキャンプを行ってからアジアカップに向かうようです。
そのため来年も天皇杯は前倒しで行われることが濃厚になりました。
これで3年連続で決勝戦が元日に行われることが無くなりそうです。
天皇杯決勝と言えば1月1日に行われることが定着していました。
以前の天皇杯は第47回(1967年度)まで開催時期や決勝会場地ともばらつきがありました。
サッカーも人気スポーツではなく集客に苦労していた時代です。
そこで元日の明治神宮に250万人の参拝客が来るので、初詣帰りの1%でも来てもらえないかと第48回(1968年度)から決勝を1月1日の国立競技場にしたようです。
そしてサポーターにも広く認知されることになります。
毎年決勝が元日だったため年末に天皇杯が詰め込まれることになっていました。
Jリーグ開幕後の1993~2000年までは4回戦か準々決勝が12月23日に固定されています。
おそらく12月23日は天皇誕生日で祝日だったため集客を考慮して休日に入れたかったのでしょう。
そのためクリスマスイブまたはクリスマスに公式戦が行われること自体がありませんでした。
それが2001年からは準々決勝が12月22日~12月25日の間でランダムに組み込まれるようになります。
それによりクリスマスに試合が開催されることもありました。
サポーターにとってクリスマスに試合が見られるのは最高です。
そして鹿島アントラーズはこれまでクリスマスイヴとクリスマスに5試合天皇杯が行われました。
果たして結果はどうだったのでしょうか。
2001年12月24日 天皇杯準々決勝
セレッソ大阪 ●2−4
鈴木隆行、柳沢敦のWエースがゴールを決めるも敗戦となります。
鹿島は12月2日と8日にジュビロ磐田とのチャンピオンシップで勝利しリーグ優勝をしてました。
セレッソは2001年のJ1最下位でJ2降格が決まっていたので油断もあったのかもしれません。
それでもリーグ1位が最下位の16位のチームに負けるとは思いませんでした。
苦い思い出です。
2002年12月25日 天皇杯準々決勝
川崎フロンターレ ○1-0
この年はクリスマス当日が試合でした。
当時の川崎はまだJ2でこの年も4位だったため翌年もJ2が決まっていました。
前年に格下と思っていたチームに足元を救われたので64分の本山雅志のゴールでしぶとく勝ち上がります。
そして決勝にまで進みますが京都パープルサンガにまさかの逆転負けで10冠目を逃しました。
2005年12月24日 天皇杯準々決勝
大宮アルディージャ ●0−1
2005年はリーグ戦で序盤に独走し一時は2位に勝ち点差10をつける状態でした。
しかし徐々に失速し3位でリーグ優勝を逃します。
その傷がまだ癒えていなかったのかJ1でも下位の大宮に完封負けをしました。
2010年12月25日 天皇杯準々決勝
名古屋グランパス ◯2−1
7分に興梠慎三、78分に大迫勇也と若き日本人FWのゴールで勝利しました。
この試合は引退を表明していた大岩剛の最後のカシマサッカースタジアムでの試合でした。
25分に岩政大樹の負傷で急遽途中出場しましたがホームラストゲームをしっかり締めてくれます。
そして天皇杯を制し最高の花道となりました。
2016年12月24日 天皇杯準々決勝
サンフレッチェ広島 ○1-0
鹿島史上最も過密日程だった12月の約1ヵ月で9試合ありました。(CS2試合、CWC4試合、天皇杯3試合)
どれもが決勝戦のような試合ばかりであり肉体的にも精神的にもかなりの負担があったでしょう。
それに対し広島は1ヵ月以上も試合間隔が空いており、鹿島は圧倒的に不利でしたが57分の赤﨑秀平のゴールで勝利しています。
そのままの勢いで決勝で川崎を破り19冠目を達成しました。
現在までこれが最後の国内タイトル獲得となっています。
以上のようにクリスマスの試合は3勝2敗でした。
クリスマスに行われる試合は天皇杯準々決勝だったので簡単な試合は1試合もありませんでした。
そして今後はクリスマスにサッカーの試合を見られることも無くなりそうです。
ここ数年日本サッカー界では天皇杯決勝の元日開催を前倒しにしようとする議論がなされています。
これまでの日程では選手のオフシーズンが短くなり負担が大きかったからです。
2019年度のシーズン終了後には鹿島アントラーズが6日間しかオフがなかったことで大きなニュースとなりました。
選手側は前倒しに賛成のようで再編は不可避だと思います。
もう天皇杯決勝は元日の風物詩で無くなることになりそうです。
そうなるとクリスマスを含め年末に試合を行われることもありません。
サポーターにとっては寂しい気持ちがありますがこれで選手のパフォーマンスが上がってくれたらいいですね。
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