前回はリーグ戦で約1/3が終わり良いスタートを切れたチームを振り返っていきました。
今回はその逆で予想を裏切り下位に沈んでいるクラブを見ていきます。
まだ序盤戦とは言え今年は降格が4チームもあるという厳しいシーズンです。
そのためどこかで浮上のきっかけを掴まないとJ2降格になる可能性があります。
今のところどのクラブが厳しいシーズンを送っているのか見ていきましょう。
まずは13位の柏レイソルです。
4勝1分7敗の勝ち点13しか取れていません。
昨年のレギュラーのオルンガ、中村航輔が移籍し戦力ダウンがそのまま響いています。
確かに2人の影響は大きいですがもう少し上位に食い込んでくると思っていました。
特にオルンガのいなくなった攻撃陣の迫力は影を潜めています。
12試合で複数得点できた試合が徳島と湘南からの2試合しかなく深刻な得点力不足です。
呉屋大翔がもう少し活躍すると思っていましたが残念ですね。
ただ大南拓磨、古賀太陽の東京オリンピック世代を中心に守備陣の戦力は揃っており大崩れする感じはありません。
夏に得点力のある良い外国人選手を補強できれば上昇するかもしれないです。
そこまで踏ん張れるかがポイントになりそうです。
次は16位の清水エスパルスです。
2勝5分5敗の勝ち点11と降格圏の一歩手前です。
近年はずっと下位に沈んでおり特に昨年は16位でJ1ワーストの70失点と散々な結果でした。
しかし今年はそのような状況を一変すべくエスパルス史上最大と言える補強をします。
権田修一、原輝綺といった日本代表から片山瑛一、鈴木義宜、ディサロ燦シルヴァーノなど国内屈指のタレントを加入させます。
さらにはチアゴ・サンタナという前線の軸になるであろうFWも獲ってきました。
そのため前評判も高く優勝争いにも絡んできそうな雰囲気はありました。
そして開幕戦です。
清水にとって鹿島アントラーズとのアウェイゲームで75分に先制されながらも3点を奪い返し衝撃的な逆転勝利を飾ります。
この勝利でいよいよ2021年は躍進が始まるかと思いましたがその後はいつものエスパルスでした。
第6節の柏レイソル戦で2勝目を挙げて以降6試合勝ちなしと全く良いところがありません。
移籍組も噛み合っておらずロティーナ監督も悩ましいところですね。
しかし昨年あれほど崩壊した守備の立て直しには成功しています。
12試合で15失点と下位にしてはそれほど多くはありません。
これから粘り強くどこまで勝ち点を積み上げていけるかですね。
最後はガンバ大阪です。
まだ9試合の消化と最も少ないですが1勝4分4敗の勝ち点7でまさかの18位です。
昨年はリーグ2位、天皇杯準優勝であり優勝候補の一つでした。
それが2得点しか挙げられずこの順位です。
ここまでガンバを狂わせたのはコロナです。
3月3日に選手4名、スタッフ1名が新型コロナウイルス感染症の陽性となってしまいます。
その後選手6名を含む関係者8名が陽性判定を受け3月9日から3月22日までトップチームの活動を休止に追い込まれました。
1ヵ月もの間公式戦ができなくなりやっと再開しましたがずっと低調なパフォーマンスが続いています。
何と言っても得点が取れないのが全てですね。
タレントは揃っているのに一度おかしくなった歯車は簡単には噛み合いません。
また今後も険しい道のりが待っています。
まずガンバはACLに出場するため6月21日から7月7日のグループステージを行う予定です。
そしてコロナで延期になったリーグ戦の代替試合を7月24日から8月6日の夏場に中2〜3でこなします。
さらには勝ち上がればACLの決勝トーナメントやルヴァンカップのノックアウトステージもあるという超過密スケジュールがずっと続くような状況です。
いくらガンバの戦力でもこの日程は無理があるでしょう。
ある程度リーグ戦に戦力を固めないと取り返しのつかないことになります。
ガンバ大阪は一度2012年にJ2降格を味わいました。
あの時はどうにか残留できるだろうという気持ちがどこかにありました。
そして最終節に涙を呑んでいます。
今年は常々言っていますが4チームも降格という異例のシーズンです。
おそらくベガルタ仙台と横浜FCの2クラブは硬いでしょう。
そうなると残りは2クラブです。
徳島ヴォルティス、湘南ベルマーレ、清水エスパルス、大分トリニータ、そしてガンバ大阪の5クラブがJ1残留争いを繰り広げるのではないかと思っています。
まだ今年のJリーグは1/3しか終わっていないので最後までドラマはありそうです。
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