今年の天皇杯は記念すべき第100回大会です。
第1回大会は1921年(大正10年)に行われています。
その後戦争や世界情勢のため開催されなかった年がありましたが中止大会も含めているため通算で今回が100回になります。
本来であればもっと盛大に行われるはずでした。
しかしこのコロナ禍で出場チームを減らして行うことになりました。
52チームでしかもJ1は2チーム、J2、J3は1チームしか出ないというイレギュラーな大会となっています。
既に2回戦までが行われましたがそれほどニュースになっていません。
せっかくの記念大会でしたが残念です。
そして天皇杯決勝と言えば元日に国立競技場とセットになってイメージされることが多いです。
これは第1回からずっとそうだったのでしょうか。
実は第47回(1967年度)までは開催時期や決勝会場地ともばらつきがあったようです。
もちろんJリーグができるかなり前の話でしたので企業チームや大学が優勝していた時代です。
そのため天皇杯と言っても集客にかなり苦戦していました。
そこで元日の明治神宮に250万人の参拝客が来るので初詣帰りの1%でも来てもらえないかとサッカー協会が考え、第48回(1968年度)から決勝を1月1日の国立競技場にしたようです。
明治神宮から国立までは歩いても30分くらいなので近いですよね。
ずっとこの決勝スタイルが定着していましたが近年は例外が多くありました。
まずは日程です。
第94回(2014年度)と第98回(2018年度)の2回が元日開催ではありませんでした。
理由は2回とも翌年の1月に日本代表が参加するアジアカップがあったからです。
その準備期間を確保するため年内に決勝まで行いました。
ちなみに第94回は2014年12月13日、第98回は2018年12月9日でした。
決勝は元日がずっと染みついていたのですごく違和感のある決勝でした。
次はスタジアムです。
これは旧国立競技場がオリンピックのため建て替えになり使えなかったからです。
第94回(2014年度) 日産スタジアム
第95回(2015年度) 味の素スタジアム
第96回(2016年度) 吹田スタジアム
第97回(2017年度) 埼玉スタジアム
第98回(2018年度) 埼玉スタジアム
5年連続で国立が使えませんでした。
しかしこの5年間は日程やスタジアムが違えど全て満員御礼でした。
最近はどんどん日本サッカーの日程がハードになっており決勝を年内に開催する風潮になりつつあります。
もう日本にはある程度サッカーの文化が根付いています。
そのため天皇杯やルヴァン杯といったタイトルのかかる試合であればいつやっても満員になるでしょう。
特に会場の新国立競技場はできたばかりであり行ったことがない方が多いと思います。
選手のことを考えるとそれが1番良い気がします。
しかし昨年度の大会は5年ぶりの元日、新国立が舞台でした。
そのためものすごくワクワクしたのも事実です。
真新しいスタジアムで初のチャンピオンになれなかったことは心残りです。
ちょうど今、日本サッカーミュージアムでは第100回大会のトロフィーやポスター、使用球などが飾ってありました。
昨年優勝したヴィッセル神戸の選手のサイン入りボールもありました。
思い出したくない記憶ですのでアントラーズが優勝してサインボールがショーケースに入るといいですね。
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