今年2022年のJリーグもここまでは順調に日程を消化できています。
ACL組は11試合、その他のクラブは12試合を消化し早いもので全体の約1/3を終了しました。(第13節フライデーナイトJリーグを除く)
まず今季のJ1で気になるのは引き分け数の多さです。
サッカーでは国やカテゴリーによって多少の誤差はありますが引き分けの確率は約25%と言われています。
それが今季のJ1では試合数の半分近くが引き分けのクラブが多くを占めます。
特に北海道コンサドーレ札幌は12試合中8試合がドローと極端に多いです。
ただ引き分けでは勝ち点は1しか入らないため順位を上げることができません。
そのため中位のクラブに固まっています。
上位陣は引き分けが少なくしっかり勝ち切っているため勝ち点を獲得できています。
そして順位表を見てみると予想外な結果を出しているクラブがいくつかあります。
まずは良い結果のクラブです。
4位柏レイソル、5位サガン鳥栖は戦力の引き抜きが多く降格争いを予想する声も少なくありませんでした。
それが組織的なサッカーで戦力ダウンをカバーしています。
またこの2クラブは育成がしっかりしており優秀な若手が次々出てきます。
このままACL争いに終盤まで食い込んでくるかもしれません。
そして期待外れなのは14位浦和レッズ、15位名古屋グランパス、18位ヴィッセル神戸です。
優勝候補に挙げる声があるほど戦力も整っており上位にいてもおかしくありません。
この3クラブは順位は下ですが守備はしっかりしており大崩れはしていません。
課題は得点力です。
点の取れるFWがおらず得点数が試合数を下回っています。
これではいくらいいチームでも勝てません。
夏のマーケットで補強はすると思うのでそこから巻き返しを狙うのでしょう。
ただ優勝を狙うには少し勝ち点差が離れてしまいました。
どこまで順位を上げてくるのか楽しみです。
下位とはやや差が出てきましたが全体的には混戦です。
優勝ラインとされる試合数×2の勝ち点を稼いでいるクラブは1位鹿島アントラーズ(1試合平均勝ち点2.08)と2位川崎フロンターレ(1試合平均勝ち点2.09)の2クラブのみです。
ここ2年は川崎フロンターレの独走により優勝ラインが上がっていました。(2020年1試合平均勝ち点2.44、2021年1試合平均勝ち点2.42)
それが川崎は主力の移籍や怪我で戦力ダウンし、鹿島は補強により戦力アップしたため差が縮まりました。
全体を見渡しても1位から10位までが勝ち点差9しかありません。
たった3試合差なのでこれから順位の変動は常にありそうです。
さらに得失点を見ても得点を量産するクラブもなければ大量失点しているクラブもありません。
順位の差ほど得失点差に差がなくやはり引き分け数の多さがこのような稀に見る大混戦の要因を作っています。
この団子状態を抜け出すには連勝が必要です。
これほど詰まっているので少しでも連勝があれば引き離せるでしょう。
鹿島はここまで引き分けが1試合と少なく第3節から5連勝がありました。
そのため首位にいることができています。
これからもある程度の負けは仕方ないので勝てる試合できっちり勝ち点3を積み重ねていきたいです。
ただ気をつけたいのは優勝を争うクラブに2連敗をしないことです。
今季も2位川崎フロンターレ、3位横浜F・マリノスには負けています。
後半戦ではこの2試合は必ず勝ちたい試合です。
そうしないとせっかく勝ち点を優勝ラインに乗せても優勝できないという事態に陥りかねません。
2017年はまさにそうでした。
勝ち点72は2007年と並ぶ鹿島史上最多タイです。
そして年間リーグ23勝も2005年の1ステージ以降でクラブ最多勝利数です。
それなのに優勝できませんでした。
それは優勝争いをしていた川崎にダブルを食らったからです。
せめてどちらかの試合で引き分けにでもできていたなら優勝できていました。
よく優勝を争うクラブとの試合を6ポイントマッチと言います。
自チームは勝って勝ち点3を稼ぎ、相手チームは負けて勝ち点3を得ることはできないため勝ち点6に相当するという意味です。
このような重要な試合で2連敗は致命傷になってしまいます。
まだまだ道のりは長いです。
1試合1試合を大事に戦って最後には笑いたいですね。
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