12月13日に2023年シーズンより下田栄祐のいわきFCへの2年間の育成型期限付き移籍が発表されました。
下田は9月19日に来季から鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格することが発表されていました。
鹿島で入団する前に他クラブにレンタル移籍するのは初です。
Jリーグ全体でも珍しいケースになります。
いわきFCとは若手選手の育成を目的とした連携による試みとのことです。
2年間はフィジカル強化と試合出場を通じて経験を積んでいくようで楽しみですね。
いわきは今季J3を優勝し来季からクラブ初のJ2を戦うクラブです。
クラブとしてのモチベーションは高そうなのでぜひ早くから試合に絡んでほしいと思います。
下田はユースで背番号40を付けていたことから小笠原満男の再来とも呼ばれています。
2年後に復帰する際はしっかり鹿島の戦力になってもらいたいです。
これまでユースからトップに昇格した選手は今季の溝口修平までで34人います。
Jリーグが1993年に開幕してから今年で30年が経ちました。
1年に1人ほどしか昇格できないという狭き門です。
トップ昇格第1号は1995年のGK市川友也でした。
その中でリーグ戦に出場できたのは17人しかいません。
せっかくプロになれてもリーグ戦には半数しか出場できていないのです。
その17人の顔ぶれとリーグ戦の出場数を振り返ってみます。(太字は今季所属選手)
曽ヶ端準 533試合
土居聖真 297試合50得点
野沢拓也 285試合55得点
鈴木優磨 128試合34得点
町田浩樹 87試合8得点
沖悠哉 59試合
舩橋佑 15試合0得点
根本裕一 5試合0得点
小谷野顕治 4試合0得点
田中稔也 4試合0得点
吉澤佑哉 3試合0得点
垣田裕暉 3試合0得点
山田大樹 2試合
中嶋譲 1試合0得点
小林康剛 1試合0得点
大道広幸 1試合0得点
平戸太貴 1試合0得点
出場できた選手でも10人がわずか出場数一桁となっています。
これまでユース出身でレギュラーを奪ったと言えるのは曽ヶ端準、土居聖真、野沢拓也、鈴木優磨、町田浩樹、沖悠哉の6人しかいません。
現所属選手では舩橋佑が徐々に出場数を伸ばしてきました。
ただその他はなかなか主力に成長できていない現実があります。
そのため将来のことを考え、下田にはいきなりのレンタル移籍になったと思われます。
今後はこのようにすぐに鹿島で通用しなくても2、3年後を見据えてトップ昇格させる選手も出てくるかもしれません。
これはユースの選手の未来とともに鹿島アントラーズの未来を左右する大きなプロジェクトになりそうです。
下田はボール奪取能力と守備の予測に優れた選手です。
テクニシャンであり技術がしっかりしていながらも守備ができ球際の強さもあります。
三竿健斗のようなスケールの大きな選手になる可能性は高いです。
まずは下田には鹿島で活躍する新しい道を切り開いてほしいと思います。
2025年まで暫しの別れですが楽しみに待っています。
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