山田大樹は経験を積み熾烈なGK争いに食い込めるか

鹿島アントラーズ

鹿島アントラーズのゴールキーパーは今後10年ほど安泰かもしれません。

現在の正GKは明治大学から加入しプロ入り3年目の早川友基です。

高い足元の技術だけでなく安定したセービングが特徴です。

出場を重ねるごとにレギュラーとして風格が出てきました。

さらにユースから昇格6年目の沖悠哉、韓国の漢陽工業高校から加入のパク・ウィジョンといます。

沖はまだ若いですが2020年、2021年はレギュラーだった時期もあり多くの実践経験があります。

ビッグセーブが多くチームを勢いに乗せることができるGKです。

パクは192cmの左利きでありこれからの韓国を背負うGKになる可能性を秘めています。

このように一つしかないGKというポジションに年齢が近い3選手がひしめき合っている状況です。

これだけでも十分な戦力ですがまだもう一人います。

それが山田大樹です。

今季はファジアーノ岡山へ育成型期限付き移籍をしています。

山田は鹿島アントラーズジュニア、ジュニアユース、ユースと順調にステップアップをしてきました。

2017年のU-15日本代表から世代別日本代表に継続的に選出され、2020年にトップ昇格を果たします。

同期は荒木遼太郎、松村優太、染野唯月と次世代の鹿島を背負う面々が揃っています。

そして日本代表としてはパリオリンピックの世代です。

来年2024年に開催されるためメンバー入りをかけて時間が限られています。

これまで鹿島一筋で育ってきましたが出場機会を求めて初の移籍となりました。

偉大なOBである曽ヶ端準と同じ背番号21を背負い岡山で勝負の年となっています。

鹿島ユースからトップ昇格をした選手は今季の下田栄祐(いわきFCへの2年間の育成型期限付き移籍中)までで35名います。

平均すると1年に1人ほどしかトップ昇格できないという狭き門です。

35人のポジションはGK9人、DF8人、MF12人、FW6人となっています。

GKは多く昇格していますが、ずっと曽ヶ端が君臨していたため鹿島で出番を得ることはできませんでした。

その内3選手がレンタル移籍をしていますが活躍できたのでしょうか。

以下リーグ戦の成績を振り返ってみます。

加藤慎也(1999年入団)
2002年7月〜9月  ジェフユナイテッド市原 0試合
2002年10月〜12月  横浜F・マリノス 0試合

2003年に鹿島復帰も出場数0で翌年2004年に柏レイソルに完全移籍をしています。

川俣慎一郎(2008年入団)
2011年  ベガルタ仙台 0試合

翌年から鹿島に復帰し2012年~2019年まで所属も出場数0でした。

小泉勇人(2014年入団)
2017年5月〜12月 水戸ホーリーホック 0試合

そのまま翌年2018年に水戸に完全移籍をしています。

鹿島のユース出身GKでリーグ戦に出場したことがあるのは曽ヶ端準(533試合)、沖悠哉(59試合)、そして山田大樹(2試合)の3選手しかいません。

そのため上記の選手は鹿島での実績は0です。

レンタル先でもリーグ戦に出場することができず戦力になることはできませんでした。

なかなか厳しい現実が待っていました。

そして山田は4人目のレンタル移籍となっています。

まだJ2も開幕したばかりですが既にリーグ戦に2試合ともフル出場をしています。

ジュビロ磐田との開幕戦を3−2で勝利すると、第2節の清水エスパルスともスコアレスドローを演じます。

J2リーグの優勝候補相手に勝ち点4スタートは上々ではないでしょうか。

山田自身も清水戦では好セーブを連発しハイパフォーマンスを見せてくれました。

「J2優勝という目標をぶらさずに1年間言い続ける」と目標は高く岡山初のJ1昇格に大きく貢献してくれそうです。

ここで早くも気になるのは来季の動向です。

このまま活躍すれば岡山や他クラブから完全移籍でのオファーが届いてもおかしくありません。

ただ山田は鹿島で活躍したいはずです。

育ったクラブでの熾烈なポジション争いを覚悟して戻ってきてくれるでしょうか。

年末までどれほどの実力と自信を付け、どのような決断を下すのか注目です。

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