松木玖生はリヨンに行くのか【過去成功例はない】

Jリーグ

1月29日にとんでもないニュースが入ってきました。

それは青森山田高校2年生の松木玖生がフランスのリヨンのU-19のテストを受けているとのことです。

リヨンと言えばフランスの名門クラブで2001-02シーズンから7連覇をしました。

現在もフランスリーグ・アンで3位に付けています。(21試合消化時点)

まだ2年生でありあくまでテストなのですぐに入団が決まるということはないでしょう。

ただ高校生がこのようなクラブに練習に行くだけでも異例のことなのですごいことです。

内田篤人がロールモデルコーチをしているU-18合宿で見た時にこの選手は伸びると感じたと語っていただけのことはあります。

松木は青森山田高校の2年生10番のレフティで第99回高校選手権でも活躍しました。

攻撃センスは抜群ですがしっかり守備も怠らずチームのバランスを取れる選手です。

既に178㎝、73㎏と体格は出来上がっており今春からでもJリーグ入りできそうな逸材です。

ここ5年連続で青森山田の背番号10番は高卒Jリーガーになっています。(神谷優太、高橋壱晟、郷家友太、檀崎竜孔、武田英寿)

過去の10番で一番有名なのは日本代表で現在はラ・リーガ2部のCDレガネスに所属の柴崎岳です。

柴崎はなんと高校1年生の時から10番でした。

もちろん柴崎も2011年に高卒で鹿島アントラーズに入団しています。

しかも入団前年の高校2年時1月に内定が決まるというJリーグ史上最速でした。(その後名古新太郎が大学3年生時11月の1年4ヵ月前の内定で新記録)

松木の発言や態度を見ているとかなり自分に自信がありそうで本田圭佑のようなタイプに見えます。

そのため日本にいるより海外でやった方が成功するようにも思います。

しかしこれまで高校生が卒業後にJリーグを経由しないで海を渡り日本代表のレギュラーになってバリバリ活躍できたと言った例は一つもありません。

そのため判断が非常に難しいところです。

過去にこのケースで話題となった選手を2人紹介します。

1人目は昨年まで鹿島アントラーズ所属で今年から横浜FCに移籍した伊藤翔です。

中京大学付属中京高校時代から注目の選手でした。

高校3年生時にイングランドのアーセナルにテストを受けに行きます。

そこでベンゲル監督に認められ和製アンリとして有名になりました。

結果的にフランス2部リーグのグルノーブル・フット38に加入しました。

高校サッカーの目玉選手がJリーグに入団せずに高校から直接海外クラブに入団した初めてのケースとして大きなニュースになりました。

しかしグルノーブルでは4年間でリーグ戦5試合0得点(2部4試合、1部1試合)と全く結果を出せずに日本に帰国し清水エスパルスに加入します。
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リーグではまずまずの結果は出していますが1度も日本代表に選ばれたことはありません。

2人目は宮市亮です。

現在はドイツ2部のFCザンクトパウリに所属しているドリブラーです。

中京大学付属中京高校2年生時からドイツのケルンに練習参加し3年時にはイングランドのアーセナルとオランダのアヤックスにも練習参加します。

そして伊藤に続きベンゲル監督に高く評価され5年契約でアーセナルに入団します。

しかしイングランドで外国人がプロサッカー選手としてプレイするにはイギリスの就労ビザを取得しなければなりません。

かなり厳格な基準があり高校生である宮市に就労ビザは降りなかったためオランダのフェイエノールトに期限付き移籍をします。

フェイエノールト時代の半年こそ良かったもののその後は怪我ばかりでほとんど試合に出場できません。

今のザンクトパウリが6クラブ目ですが2部でも目立った活躍ができていないのが現状です。

また日本代表も19歳の時に親善試合で途中出場した2試合のみです。

宮市は高校時代に鹿島が正式オファーを出していましたが断られています。

もしあの時鹿島に入団していたら宮市のサッカー人生も大きく変わっていたでしょう。

以上の2人は高校卒業でJリーグを経由せずに海外に行きましたが大学卒業後に直接海外に行く選手も多くいます。

ただこちらは注目選手でないこともありヨーロッパの主要リーグに入団できることはまずなく東欧のリーグに加入しているケースが比較的多いです。

クロアチア、モンテネグロ、セルビアなどかドイツ、オランダの2部リーグあたりです。

正確な人数はわかりませんが20人ほどはいるようです。

残念ながら全くと言っていいほど日本で報道されません。

Jリーグよりもレベルは低いため日本代表候補として名前が挙がることもありません。

ただ一度だけ代表招集された例はありました。

2017年5月25日に当時の日本代表のハリルホジッチ監督がPFCベロエ・スタラ・ザゴラ(ブルガリア)の27歳の加藤恒平を初招集しました。

加藤は立命館大学を卒業後にアルゼンチン4部リーグと契約しましたがビザが下りずに入団ができませんでした。

そのため1年だけJ2の町田ゼルビアにいましたがモンテネグロやポーランドを転々としブルガリアでハリルホジッチの目に止まったようです。

出場機会がなかったためキャップ数は付きませんでしたが、無名すぎてかなりニュースになっていました。

ハリルホジッチがボスニア・ヘルツェゴビナ出身のためたまたま発掘されたと思われます。

そして松木自身はインタビューで早期のプロを目指すと公言しています。

またもし海外から声がかかれば行きたいとも話しています。

これまでがJリーグを経由せず海外に行った選手が成功していないからと言って松木が成功しないとも言い切れません。

もしかしたら10年後日本代表のレギュラーになってW杯に出場している可能性もあります。

本人がどのような結論を出すか楽しみです。

もし鹿島がオファーを出して入団してくれたらもちろん応援しますけどね。

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