3月8日の練習中にクォン スンテが負傷したことが公式HPで発表されました。
左腓腹筋損傷で全治は2ヵ月とのことです。
そのため5月中旬頃に復帰が予定されています。
鹿島アントラーズのGKは昨季終盤から早川友基が台頭してきました。
さらに若くして2020年から2021年にレギュラーを奪った沖悠哉もいます。
そして今季は韓国からパク ウィジョンも加入しました。
スンテはライバルとのレギュラー争いの中で後輩への指導もあり大変なシーズンを過ごしていました。
本人にとってもチームにとっても大きな離脱となります。
まずは怪我を早く治して元気な姿が見たいです。
今回はそのスンテの凄いデータがありますのでご紹介したいと思います。
これまで鹿島はリーグ戦で1027試合を戦って来ました。(3月9日現在)
その内323試合を完封しています。
完封率が31.5%のため約3試合に1試合は無失点試合をしてきたわけです。
鹿島は伝統的に守備のクラブであり撃ち合いで勝利するより、1−0で勝利する方が良しとされてきました。
そのためこのような完封率の高さに繋がっていると思われます。
その中でどのGKがゴールマウスを守り一番完封に貢献したかを調べてみました。
もちろん守備はGK1人だけではありませんが、GKの能力の高さは失点数に影響をしてきます。
そしてリーグ戦に出場したGKですが1993年のJリーグ開幕からたった11人しかいません。
他クラブと比較すると極端に低いです。
これは曽ヶ端準が2001年から2016年まで絶対的なレギュラーとして君臨していたことによりほぼ他のGKの出番がなかったからです。
鹿島というクラブでは試合に出場するだけでも高い壁がありました。
その競争を勝ち抜き試合に出場している11人を出場試合数順に並べてみます。
曽ヶ端準 533試合
古川昌明 125試合
クォン スンテ 108試合
高桑大二朗 89試合
佐藤洋平 76試合
沖悠哉 59試合
小澤英明 22試合
佐藤昭大 10試合
早川友基 8試合
千葉修 3試合
山田大樹 2試合
次に完封試合順に並べてみます。
フル出場限定でカッコ内は完封率です。
曽ヶ端準 169試合(31.7%)
クォン スンテ 41試合(38.0%)
古川昌明 35試合(30.4%)
高桑大二朗 26試合(29.2%)
佐藤洋平 20試合(26.3%)
沖悠哉 17試合(28.8%)
小澤英明 5試合(22.7%)
早川友基 3試合(37.5%)
佐藤昭大 2試合(20.0%)
千葉修 0試合
山田大樹 0試合
完封試合数は出場試合が多ければ自然と多くなります。
そのためほぼ比例しています。
今回注目したのは完封率です。
曽ヶ端は歴代リーグ戦の約半分に出場しておりクラブの完封率とほとんど同じです。
そして驚くのはスンテの完封率の高さです。
スンテがトップの38.0%と一人だけ飛び抜けていました。
早川も高い完封率ではありますがまだ出場数が少なすぎます。
スンテは全北現代モータースで2006年と2016年の2度もACLを優勝しています。
さらに2014年〜2016年は3年連続でKリーグベストイレブンを受賞し、2015年には韓国代表としてデビューもしています。
そのような脂の乗った状態で2017年に鹿島に移籍をしてきました。
GKとして円熟味を増す32歳での入団でこれまでその実力を遺憾無く発揮してくれています。
2023年の鹿島は試合終盤の失点が目立ち守備の不安定さを露呈しています。
こんな時こそスンテの安定感あるプレーが見たかったです。
まだ今シーズンは始まったばかりであり、これからスンテの力が必要になる時は必ずやってくるでしょう。
その時は後方からチームに安定感をもたらしてほしいです。
そして満面の笑みでチームを明るくしてもらいたいと思います。
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