1月14日に茨城県サッカー協会から2021年の鹿島アントラーズvs水戸ホーリーホックのいばらきサッカーフェスティバルは中止との発表がありました。
例年リーグ戦の開幕1、2週間前にプレシーズンマッチで対戦していました。
毎年楽しみにされていたサポーターも多くいらっしゃったと思います。
私も公式戦でもなく練習試合でもない独特の感じが好きでした。
開幕前の調整が減ってしまいましたがその分充実した宮崎キャンプを送ってもらいたいですね。
これまで鹿島アントラーズはJリーグ開幕からずっとJ1であり、水戸ホーリーホックは2000年にJ2に参加以降J1に昇格したことがないため両チームのリーグ戦での対戦はありません。
またルヴァン杯(旧ナビスコ杯)もJ1のクラブしか出場できないためもちろん対戦していないです。
そのため対戦するとなると天皇杯しかありません。
その天皇杯では2004年11月13日の茨城県民の日に4回戦で公式戦初の茨城ダービーが実現しました。
笠松運動公園陸上競技場で行われましたが13,393人も観客が入るという大人気でした。
この試合は鹿島が74分の中田浩二のゴールで1−0で勝利しています。
ちなみにこれまで3回天皇杯で対戦しており鹿島の2勝1敗となっています。(2007年11月4日4回戦○2−0、2015年10月14日3回戦●0−0PK2−3)
そしてこの時に大観衆を集めたことをきっかけに翌年からプレシーズンマッチとしていばらきサッカーフェスティバルが始まりました。
そのため今回が17回目でありました。
実は中止となったのは今回が2回目です。
1回目は2014年2月15日にケーズデンキスタジアム水戸で開催される予定だった試合が前日の積雪の影響で中止となっています。
この時は翌日に鹿島のクラブハウスグラウンドで練習試合として行われました。
もしかしたら今回も練習試合として行うのかもしれません。
ここで過去の試合の結果を見てみます。
第1回(2005年) 鹿島 2−0 水戸
第2回(2006年) 鹿島 2−1 水戸
第3回(2007年) 水戸 0−4 鹿島
第4回(2008年) 鹿島 3−0 水戸
第5回(2009年) 鹿島 4−0 水戸
第6回(2010年) 水戸 0−2 鹿島
第7回(2011年) 鹿島 3−0 水戸
第8回(2012年) 水戸 0−1 鹿島
第9回(2013年) 鹿島 2−2 水戸
第10回(2014年) 悪天候のため中止
第11回(2015年) 鹿島 3−1 水戸
第12回(2016年) 鹿島 2−1 水戸
第13回(2017年) 水戸 0−3 鹿島
第14回(2018年) 水戸 3−4 鹿島
第15回(2019年) 鹿島 1−0 水戸
第16回(2020年) 水戸 0−1 鹿島
鹿島はこれまで過去15試合で14勝1分けと力の差を見せつけています。
かつて2007年には野沢拓也が24分の先制ゴールの直後の28分に相手の悪質なファールにより左膝内側側副靭帯損傷で全治2ヵ月の大怪我を負いました。
そのためJリーグ開幕には間に合わずゲームメーカーを失ったことにより序盤の不振に陥ります。
シーズン直前のプレシーズンマッチであるまじき行為です。
近年はそのようなことはなくあくまで調整の意味合いが強くなっています。
そのためかここ3年は1点差勝利で内容もさほど満足するものではありませんでした。
過去4年分はどのように新加入選手を出場させどんな内容だったかを振り返ってみます。
2017年は鹿島が大型補強をした年でした。
クォン・スンテ、三竿雄斗、レオ・シルバ、ペドロ・ジュニオールと4人も新戦力をスタメン出場させます。
さらに70分にレアンドロ、85分に金森健志と合計6人の新戦力が出場となりました。
84分にはそのレアンドロが日本での初ゴールも決めています。
また新加入ではありませんが鈴木優磨が73分にゴールを決めプレシーズンマッチ5試合目の出場で5ゴール目と絶好調でした。
そして2017年は新背番号9として飛躍のシーズンを迎えます。
2018年は両チーム合わせて7点と過去一番点数が入った試合となりました。
しかもビハインドを三度追い付き終了間際の86分に山本脩斗がヘディングで逆転ゴールを決めます。
この年に鹿島に復帰した内田篤人がスタメンで81分間プレーしています。
新加入選手では69分に昌子源に代わり犬飼智也、遠藤康に代わり安西幸輝と2人を同時投入します。
そして安西が大活躍でした。
短い時間でしたがドリブルで何度も駆け上がり最大のインパクトを残します。
79分には同点ゴール、86分の決勝点のアシストとなるクロスも安西でした。
その活躍が認められ2018年は公式戦50試合出場とフル稼働をします。
2019年は昨年と打って変わって1−0でした。
シュート数も8対9とあまり見せ場のない試合でした。
決勝ゴールは中村充孝が24分にゴール前のこぼれ球にうまくフェイントで切り返して左足で決めています。
大卒ルーキーの名古新太郎がスタメンで71分には高卒ルーキーの関川郁万が町田浩樹に代わって出場しています。
2020年は移籍組の和泉竜司、高卒ルーキーの荒木遼太郎がスタメン出場します。
そして前半38分に白崎凌兵からのスルーパスに荒木がドリブルでゴールに近づき左足でネットを揺らします。
ルーキーのいばらきサッカーフェスティバルでのゴールは2009年の大迫勇也以来2人目の快挙でした。
昨年同様その後は見せ場の少ない試合でしたが新戦力を試していきます。
63分にはゴールを決めた荒木から松村優太、和泉からファンアラーノを投入します。
さらに77分には杉岡大暉も出場し合計5人の新加入選手がピッチを踏みました。
そして2020年は荒木が高卒ルーキーとは思えない活躍をしたことは言うまでもありません。
このようにいきなり公式戦では使いづらいような新戦力も積極的に起用されておりメンバー表を見るのが楽しみでした。
かつてこの試合で活躍し鈴木優磨や安西幸輝、荒木遼太郎とシーズンの起用へと繋がっていきます。
今年もアルトゥールカイキや須藤直輝など見てみたい選手はたくさんいました。
残念ですが楽しみはシーズン中に取っておきましょう。
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