8月27日(日本時間8月28日)にベルギー1部リーグ第6節セルクル・ブルッヘvsズルテ・ワレヘムが行われました。
そしてその試合で上田綺世が移籍後初ゴールを決めています。
しかも日本時間の8月28日は24歳の誕生日当日でした。
前半11分に左サイドのスローインから起点を作り、最後は上田が丁寧にダイレクトシュートでネットを揺らします。
直後に同点に追いつかれ結果は1-1の引き分けでしたがようやく第一歩を踏み出せました。
FWは得点という目に見える結果が必要なので6試合目に得点できてよかったです。
これまではトップ下や1トップでの起用と上田の良さが出ていませんでした。
それが2トップになり上田だけでなくチーム全体で連動性が出ていました。
上田自身もシュートを6本打てており攻撃に絡めています。
鹿島でも鈴木優磨と2トップを組んでいた時は2人のコンビネーションがよくゴールを量産できていました。
2トップの方が本人もやり易いでしょうしストロングポイントが出せています。
現在チームは6試合で3得点しかできておらず14位と下位に沈んでいます。
今後浮上するためにも上田のゴールは欠かせないものになりそうです。
これまで鹿島アントラーズから4人のFWが欧州へと飛び立っていきました。
果たして1年目はどのような成績であったのでしょうか。
鈴木隆行 2002−2003年
KRCヘンク(ベルギー1部)
19試合0得点
現在ベルギーリーグには多くの日本人選手が所属しています。
その先駆者的な存在です。
2002年日韓W杯の初戦となるベルギー戦で同点ゴールを決めます。
その活躍でベルギーから声がかかりました。
しかしCFではなく右ウイングで起用されます。
そのためレギュラーを奪えずノーゴールで1年を終えました。
またレンタル満了で1年で鹿島に復帰をしています。
柳沢敦 2003−2004年
サンプドリア(イタリア1部)
15試合0得点
高校時代にJリーグの13クラブから声がかかり鹿島に入団します。
そして期待通り着実に成長しました。
鈴木とともに日本代表でも活躍しイタリアへと飛び立ちます。
しかしセリエAでは全く自分のプレーができません。
レンタル移籍のため契約延長はされず翌年はメッシーナに移籍します。
結局イタリアでは3年間で44試合に出場しノーゴールでした。
大迫勇也 2013−2014年
1860ミュンヘン(ドイツ2部)
15試合6得点
2014年ブラジルW杯のメンバーに当落線上であった大迫はその年の冬に初の海外移籍をします。
欧州のリーグではシーズン中であったため難しいとされる途中加入となりました。
しかしドイツ2部を選んだことが功を奏します。
加入後わずか1ヵ月後の第20節デュッセルドルフ戦でデビュー戦初ゴールを決めます。
味方シュートのこぼれ球を左足で流し込みました。
後半戦に全試合出場し半年で1部の1.FCケルンに個人昇格します。
さらにW杯のメンバー入りも果たしました。
鈴木優磨 2019−2020年
シント=トロイデン(ベルギー1部)
24試合7得点
上述の鈴木隆行と違いこの頃は日本人選手が多くベルギーに所属する時代でした。
2019年に半年間怪我で出場機会がない中でシント=トロイデンに移籍します。
第6節のKASオイペン戦で途中出場しデビューすると、第8節シャルルロワSC戦では初スタメンで初ゴールを決めます。
1年目は成績としてはまずまずでしたが海外でやれる自信を掴みます。
そして翌年には17得点を挙げ、欧州主要1部リーグでの日本人シーズン最多得点数を更新しました。
以上のように大迫、鈴木優磨がスムーズに海外でやれたのは早くに得点が取れたからです。
FWはどんなに能力が高くチームに貢献していてもゴールで判断されます。
それは海外の方がシビアです。
そのため鈴木隆行、柳沢は厳しい海外生活となってしまいました。
上田はまずは1得点を決めることができました。
ただ今後も多くの得点が求められます。
上田が目指すは大迫のルートです。
2人は同じ24歳の年に海外移籍をしています。
またW杯イヤーにメンバー入りできるかの当落線上の状態でJリーグではなく海外を選びました。
大迫はそこで結果を出したためブラジルW杯に出場することができました。
今は海外組が増えJリーグで活躍したからといって日本代表になれるとも限りません。
そして海外移籍をして出場機会が減れば代表も遠のきます。
上田はその中でリスクをとって勝負に出たわけです。
ライバルの古橋亨梧も結果を出しています。
あと2ヵ月で最低5点は決めないとW杯のメンバー入りは厳しいかもしれません。
これまで鹿島で決めたようなスーパーゴールをベルギーでも期待しています。
そしてW杯でもその勇姿が見たいです。
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