7月31日にファン・アラーノのガンバ大阪への完全移籍が発表されました。
新天地のガンバでの背番号は47に決まっています。
公式HPでは「鹿島というクラブ、日本という国が大好きになりました」とコメントするほど最後まで鹿島愛を見せてくれました。
前日の7月30日に行われた第23節横浜F・マリノス戦後には涙を流しチームメイトやスタッフと抱擁をしていました。
そのためただならぬ雰囲気はありました。
そして試合後の日付の変わった深夜にはデイリースポーツでガンバ大阪への移籍が報じられます。
さらに朝方更新されたクラブのTwitterにも泣いているアラーノのアップ画像が載っていました。
すると13:00に正式なリリースがされてしまいます。
急転直下で移籍が決まってしまいました。
ガンバは今夏4人目の補強です。
下位に低迷しているとはいえ鈴木武蔵、食野亮太郎、山本理仁、そしてアラーノと戦力アップに成功しました。
一気にJ2降格圏から抜け出してきそうです。
それに対し鹿島は3人の放出がありますが補強はありません。
上田綺世、染野唯月、アラーノと前線の選手の退団です。
それでなくても結果も内容もうまくいっていないのにどうするのでしょうか。
少し前にガンバ大阪の昌子源を獲得かという報道がありましたがその後聞かなくなりました。
昌子の最新の市場価値は120万ユーロ(約1億7000万円)であり、アラーノの市場価値は70万ユーロです。
差額を支払ってトレードのような形にすることも考えられますが動向が気になります。
かつて鹿島は2018年の夏にトレードのようなことをしたことがありました。
サガン鳥栖に金崎夢生が完全移籍し、鳥栖からチョン・スンヒョンを完全移籍で獲得しています。
それは7月24日の同日に発表されていました。
今回は昌子の発表はないので獲得できなかった可能性は高くなっています。
話をアラーノに戻すとブラジル時代から鹿島に所縁のある選手でした。
2017年にSCインテルナシオナルのユースからトップチームに昇格します。
その時の監督はザーゴでした。
また2019年に移籍したコリチーバではジュルジーニョが監督でした。
そして2020年にザーゴが鹿島の監督になる際に連れて来られます。
派手なプレーをするわけではありませんが献身的にチームのために動き回ります。
パスをカットされても自ら回収しまたパスを出します。
他の選手には真似できない独特のスタイルでした。
選手にはキャラクターがあり必ずしも成績を残した選手がサポーターに愛されるとは限りません。
またその逆もあります。
アラーノは特別な成績を残したわけでもタイトルを獲ったわけでもありませんでした。
ただ愛嬌がありプレースタイルを見ると応援したくなる選手でした。
こういった選手はそれほど多くいません。
運命の悪戯か最終節はホームでガンバ大阪との対戦です。
鹿島にとってリーグ優勝がかかる大事な試合になっている可能性もあります。
そんな試合にアラーノは敵として慣れ親しんだカシマサッカースタジアムに乗り込んできます。
果たしてどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。
最終節では輝いてほしくはありませんがガンバでの成功を願っています。
Obrigado、Juan Alano!

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