今年2022年の鹿島アントラーズの監督はクラブ創設以来初の欧州国籍のスイス人レネ・ヴァイラーです。
これまでのブラジル路線から変更になるというということで大きな注目でした。
しかしコロナ禍の入国制限により開幕に間に合いません。
ようやく入国できたのが3月11日でありシーズンは始まっていました。
十分な準備ができたとは言い難い中で岩政大樹コーチがうまく引き継ぎます。
結果を出した状態でレネ監督にバトンタッチとなりました。
そしてレネ監督は実質シーズン途中からの就任のようにはなりましたがまずまずの結果を出しています。
ここまで9試合を指揮しての成績は以下の通りです。
3月15日ルヴァン杯GS第1節大分トリニータ △3−3
3月19日J1第5節湘南ベルマーレ ○2−1
3月26日ルヴァン杯GS第3節ガンバ大阪 ○4−1
4月2日J1第6節清水エスパルス ○2−1
4月6日J1第7節アビスパ福岡 ○1−0
4月10日J1第8節横浜F・マリノス ●0−3
4月13日ルヴァン杯GS第4節セレッソ大阪 ○3−1
4月17日J1第9節名古屋グランパス △0−0
4月23日ルヴァン杯GS第5節大分トリニータ ○3−0
9試合で6勝2分1敗です。(リーグ戦3勝1分1敗、カップ戦3勝1分)
18得点で10失点となっています。(リーグ戦5得点5失点、カップ戦13得点5失点)
全体の結果だけ見れば良いように思いますが手放しでは喜べません。
まず結果こそリーグ戦とカップ戦で同じようなものですが得点数が全く違います。
大量得点が取れているのはカップ戦のみでリーグ戦では湘南、清水に2点が最多得点です。
5試合で5得点と平均で1試合に1点しか取れていません。
強豪のマリノス、名古屋には無得点でした。
どのクラブもリーグ戦を最重要視しているため主力を出してきます。
リーグ戦で得点できないのは問題です。
いくら鈴木優磨、上田綺世のFW2枚の能力が高くてもマークされてしまいます。
もう少し連携を深め、MF陣も得点が取れるようにしていきたいです。
また最も気になるのは試合内容です。
9試合全て同じような内容でした。
前半は動きがなく、後半になってようやく攻撃に迫力が出てきます。
得点数に表れており前半で得点したのはルヴァン杯第1節大分戦と第4節のセレッソ戦の2得点のみです。
しかもセレッソ戦はアルトゥール・カイキのPKです。
そのためレネ監督の初戦となった大分戦で開始3分に染野唯月がヘディングで決めた得点が唯一の流れの中からのゴールとなっています。
残りの16得点が後半でありあまりに極端です。
いつも後半になるとエンジンがかかり試合が始まるような感じです。
よく言えば修正力がありますが、もう少し前半からスイッチを入れて欲しいと思います。
そして先制した試合では3勝1分で先制された試合では3勝1敗でした。
通常は先制されるとかなり勝率が下がるものですがレネ監督になってからはあっさりと逆転してきます。
縦に早いサッカーを目指しているため選手の体力の消耗は激しいはずですが巧みな選手交代で逆転劇を演じています。
おそらく勝負運を持った監督です。
これは監督には大きな才能だと思います。
まだ今の鹿島は発展途上です。
後半のようなサッカーを90分できるようになればタイトル獲得、そして黄金期の復活はできるでしょう。
鹿島は2018年のACL獲得からタイトルが取れておらず3年間も無冠が続いています。
今年こそリーグ優勝をしたいです。
そのためにもレネサッカーの成熟を見守りたいと思います。
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