1月18日にセレッソ大阪の瀬古歩夢がスイス1部のグラスホッパー・クラブ・チューリッヒに完全移籍することが発表されました。
グラスホッパーには昨夏より元サンフレッチェ広島の川辺駿が所属しています。(今夏よりプレミアリーグのウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCへ移籍)
このように一つの海外クラブに複数の日本人選手が所属することは珍しくありません。
スコットランドのセルティックFC(日本人選手4人)、ベルギーのシント=トロイデンVV(7人)、ポルトガルのポルティモネンセSC(5人)などが有名です。
これは日本人選手の実力はもちろんのこと、移籍金が低く設定されていることも要因です。
世界に目を向けると上位15人の移籍金は8500万ユーロ(約102億円)を超えています。
サッカー市場は年々拡大しているので移籍金も高騰しているのです。
しかしJリーグはその流れから取り残されています。
1月14日にドイツのtransfermarktがJリーガーの推定市場価格を更新しました。
1位は浦和レッズの酒井宏樹が350万ユーロ(4億5700万円)となっています。
そこには鹿島アントラーズの選手も載っており以下の通りでした。
為替レートは日々変わるので日本円はおおよそで捉えてください。
ディエゴ・ピトゥカ 220万ユーロ(2億8700万円)
鈴木優磨 200万ユーロ(2億6100万)
三竿健斗 160万ユーロ(2億900万円)
土居聖真 150万ユーロ(1億9600万円)
上田綺世 120万ユーロ(1億5700万円)
荒木遼太郎 95万ユーロ(1億2400万円)
上田、荒木は日本代表に選出されており年齢、実力的に申し分ないです。
しかし鹿島アントラーズの中でもそれほど上位ではありません。
移籍金も大きくは変わらないと思うので海外クラブにとってはかなりのお値打ち価格となっています。
これではあっさりと引き抜かれてしまうでしょう。
ちなみに近年鹿島アントラーズから海外移籍をした選手でわかる範囲の移籍金は以下の通りです。
カイオ 2016年夏
アル・アインFC(UAE) 300万ユーロ(3億6000万円)
昌子源 2019年
トゥールーズFC(フランス) 300万ユーロ(3億8000万円)
鈴木優磨 2019年夏
シント=トロイデンVV(ベルギー) 60万ユーロ(7400万円)
安部裕葵 2019年夏
バルセロナB(スペイン) 200万ユーロ(2億5000万円)
また2019年の夏にポルティモネンセSCに移籍した安西幸輝の市場価格は150万ユーロ(1億9400万円)でした。
移籍金も同程度だったと考えられます。
このように歴代の選手と比較しても今の荒木、上田の市場価値は低い方です。
この金額では海外が狙うのは当たり前です。
近年のJリーグからの海外移籍の1番の理由は移籍金の安さかもしれません。
いくら海外で活躍する選手が出てきてもすぐにはJリーグ全体の移籍金は高騰してこないでしょう。
またJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞した選手は荒木以外全員海外移籍を果たしています。(2010年に新人王から変更)
そのため荒木も海外に移籍してしまうのは時間の問題と思われます。
今後も海外流出の傾向は続くでしょう。
サポーターとしてはせっかく自分の応援する選手が一人前になったら海外移籍をしてしまうのは複雑な思いです。
できれば長く所属し活躍してほしいと願っています。
しかしクラブとしては経営面は重要な要素です。
若手を移籍させたお金で更なる発展をするため戦略を立てていきます。
今後Jリーグがもっと発展するためにも日本人選手の評価が上がり多くの移籍金が取れるようになるといいですね。
鹿島アントラーズは主力が移籍してしまっても次の若手が育つようここまではうまくコントロールできています。
そしてその選手がまた復帰し経験を還元してくれています。
海外流出は止められないので、今後もこの流れを継続しタイトルを取り続けクラブを大きくしてもらいたいです。
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