4月29日はACLの前倒し開催で第22節名古屋グランパスvs川崎フロンターレが行われました。
1位、2位の対戦であり12試合で3失点の守備の名古屋と12試合で30得点の攻撃の川崎という矛と盾の対決で非常に注目されていました。
試合は開始3分に旗手怜央のゴールで川崎があっさり先制し、結果は4-0という衝撃的なものでした。
内容も川崎が圧倒しており呆れるほど強かったです。
これで川崎と名古屋の勝ち点差は6に広がりました。
この勝利で川崎は開幕から13戦無敗(11勝2分け)の勝ち点35と昨年以上のハイペースで勝ち点を積み上げています。
イレギュラーな日程のため5月4日にも第12節で2戦連続の同じ顔合わせで試合があります。
もし川崎が次も勝利するとなるといよいよ本格的な独走モードになってしまうかもしれません。
これまでのJ1リーグの歴史で開幕連続試合負けなし記録は浦和レッズが持っています。
まずは上位の記録を振り返ってみます。
19試合
2015年 浦和レッズ(13勝6分け)
13試合
2002年 横浜F・マリノス(11勝2分け)
2003年 名古屋グランパス(5勝8分け)
2021年 川崎フロンターレ(11勝2分け)★
12試合
2011年 ベガルタ仙台(6勝6分け)
2019年 FC東京(9勝3分け)
今年の川崎の記録は歴代2位になっています。
このデータを見た時に気づいたことは開幕ダッシュに成功してはいますがどのクラブも優勝できていないのです。
これらのクラブの最終順位です。
2015年 浦和レッズ 3位
2002年 横浜F・マリノス 2位
2003年 名古屋グランパス 7位
2011年 ベガルタ仙台 4位
2019年 FC東京 2位
もちろん貯金ができているため上位でフィニッシュはしています。
しかし1年を通じて好調をキープするのは至難の業と言えそうです。
また開幕からの独走でどこか心に隙ができるのかもしれません。
これまで鹿島アントラーズも首位をがっちり固めたと思われたことが何度かありました。
まずは2005年です。
13節終了時で10勝2分け1敗で早くも2位ガンバ大阪とは勝ち点10も引き離していました。
しかし中断明けの7月以降急激に失速し最終的に勝ち点1差の3位となってしまいました。
そして2009年です。
2007年、2008年にリーグ連覇をしておりこの年も好調でした。
第3節からは17試合負けなし(12勝5分け)という当時の新記録を樹立します。
そのため第19節終了時では2位アルビレックス新潟に勝ち点10の差がありました。
優勝も時間の問題かと思われました。
しかし第24節からまさかの5連敗で首位を川崎に明け渡します。
どうにかラストを5連勝で飾り最終節で優勝を成し遂げました。
中盤の独走からは考えられないギリギリでのリーグ制覇でした。
最後は2017年です。
序盤に石井正忠から大岩剛に監督交代がありますがいいペースで勝ち点は稼いでいきます。
第22節からはセレッソ大阪やガンバ大阪といった上位陣を5連勝でねじ伏せていきます。
そして第27節終了時では2位の川崎との差は勝ち点8ありました。
残り試合を考えれば限りなく優勝に近かったはずです。
しかし勝ちきれなくなった鹿島とは対照的に川崎に追い上げられ最終節で涙を飲みました。
このように鹿島アントラーズを含め2位以下を極端に引き離すと逆に終盤に追いつかれます。
特に今年はACLの日程がどうなるのか未だに確定しておりません。
一部ではグループステージは6月21日から7月7日になるのではないかと言われています。
そうなるとACL組は夏場に休息期間がなくシーズンを戦うことになります。
これは秋以降の大事な場面で必ず影響は出てきます。
いくら川崎や名古屋といった層が厚いチームでも勝ちきれなくなる試合は出てくるはずです。
その時までにいかに勝ち点差を縮めておくかが重要です。
鹿島アントラーズは今の時点では優勝を口に出せる立場ではありません。
しかし5月は上位陣との対戦が目白押しです。
この1ヵ月の戦い次第で大きく展開は変わると思います。(順位は4月30日現在)
5月1日 横浜FC(20位)
5月9日 FC東京(10位)
5月12日 名古屋グランパス(2位)
5月15日 横浜F・マリノス(4位)
5月22日 サガン鳥栖(3位)
5月26日 セレッソ大阪(5位)
5月30日 川崎フロンターレ(1位)
面白いくらい上のチームとの対戦が固まっています。
5月が終了した時点でどこまで差を縮めているか楽しみです。
今シーズンは5月にかかっていると言っても過言ではありません。
7連勝で追ってきた鹿島の怖さを上位陣に知らしめてやりましょう。
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