これまで多くのJリーガーが海外移籍をしてきました。
20年ほど前から海外移籍が活発になり中田英寿を筆頭に中村俊輔、小野伸二、稲本潤一などスター選手がステップアップをしています。
さらに日本代表である程度実績を積んだ20代半ばの選手も続いていきます。
今では時代は変わり、高卒でプロになりJリーグで2、3年経験を積んだ後に移籍するケースが主流となりつつあります。
ヨーロッパのクラブも若手の日本人選手が安い移籍金で連れてくることができることを知り青田買い状態です。
若いうちに日本とは違った過酷な環境でプレーすることは選手の成長に繋がります。
また選手も海外での成功を夢見て早くに海外移籍を決断するようになりました。
ただ満足な出場機会を得ることなく成功を収められずに埋もれてしまうことも多々見受けられるようになります。
そこで新たな流れが生まれ始めています。
それが大卒選手の海外移籍です。
大卒選手がプロ入り後に目を付けられ海外移籍を果たしています。
24〜25歳くらいになっており即戦力扱いとなりますが成功している確率は高いと言えます。
精神的にも成熟していることが要因なのかもしれません。
伊東純也や古橋亨梧、三笘薫など高い評価を受ける選手が多く出てきました。
少し前よりも年齢は重要視されなくなっています。
そしてこれまで鹿島アントラーズからも多くの選手が海外移籍をしてきました。
柳沢敦や小笠原満男など日本代表選手から始まり、若手の安部裕葵や鈴木優磨と海を渡っています。
生え抜きで海外移籍をした鈴木隆行から町田浩樹までの12人は全て高卒で鹿島に加入していました。
上述のような大卒の流れは鹿島にもやってきます。
昨年夏に初めて法政大学から加入した上田綺世がベルギーに移籍をします。
上田は大学3年生の時に大学のサッカー部を退部し1年半前倒しでプロ入りをしました。
そのため厳密には大卒選手ではありません。
しかし高卒時点にはプロになれなかった選手です。
そこから加入後すぐに結果を出し昨季にはJリーグでは有数のストライカーとなりました。
得点のバリエーションも増え得点ランキングトップに躍り出ます。
すると海外も放っておくことはなく24歳になる直前にサークル・ブルッヘに移籍をしています。
このように鹿島の大卒選手も今後はターゲットになりそうです。
そうなると次に狙われるのは常本佳吾でしょうか。
常本は明治大学から加入し今年25歳になります。
鹿島ではここずっとその世代の目玉となる大卒選手を獲得してきました。
しかし大卒選手が主力となることはありませんでした。
その中で常本はルーキーイヤーの2021年に相馬直樹監督に気に入られ右サイドバックのレギュラーに定着します。
対人の強さが魅力でありJ屈指の万能型サイドバックとなりました。
特に守備のスタッツはJ1でもトップクラスです。
2021年の第17節川崎フロンターレ戦では当時の三笘を完全に封じ込めました。
90分間チームのために攻守に走り回り続けた姿は忘れられません。
常本も活躍次第では今季中での海外移籍もありそうです。
また最新の市場価値も65万ユーロ(約9200万円)とそれほど高くありません。
この金額なら中堅クラブでもオファーの可能性は十分あります。
鹿島としてはリーグ優勝をするために常本の活躍は必要不可欠です。
しかし活躍すればするほど海外に引き抜かれる可能性は高くなっていきます。
サポーターとしてはもどかしいシーズンとなりそうです。
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