東京、パリオリンピック世代 大量海外流出か

日本代表

2020年の日本代表はコロナ禍であったとは言え史上初のオール海外組で構成されました。

ただこのような状況でなかったとしても遅かれ早かれその時は来ていたように思います。

もうA代表のレギュラーになるだけでなく海外組でないと選出されなくなっています。

さらにフル代表の下のアンダー世代でさえ早くから海外移籍をする選手が増えてきました。

今回は東京オリンピック世代(1997年1月1日生まれ以降)から下の世代でどれほど海外移籍が盛んになっているかを振り返っていきます。

まず東京オリンピック世代で突破口を開いたのは堂安律(1998年6月16日生まれ)です。
高校2年生の2015年に16歳11ヵ月18日でのガンバ大阪史上最年少でリーグ戦デビューをします。
その後も少しずつ出場試合を増やしていきますが19歳になったばかりの2017年6月23日にオランダ1部のFCフローニンゲンに期限付き移籍をします。
この時はまだJ1リーグで通算15試合3得点という成績でした。
フローニンゲンでの活躍から2018年~2019年の初頭はA代表のレギュラーにまで登り詰めました。
ただその後はPSVアイントホーフェン、ドイツのビーレフェルトと移籍をしていますが思ったほどの活躍はできていません。
現在はクラブでの不振からA代表のベンチメンバーの位置付けです。

次は冨安健洋(1998年11月5日生まれ)です。
冨安も高校2年生の2015年に天皇杯で公式戦にデビューをしています。
アビスパ福岡の所属だったためほぼJ2でのプレーでしたが2018年1月8日にこちらも19歳の若さでベルギー1部のシント=トロイデンVVに移籍しました。
こちらもJ1で10試合、J2で35試合1得点と日本での実績はあまりない状況で海外に行っています。
そこで活躍し翌年にはセリエAのボローニャFCへとステップアップしています。
まだ22歳ですが冨安は既にA代表でもレギュラーになっています。
2人ともユース出身で早くからトップチームでプレーできたことが早期の海外移籍に繋がっています。

当初はこの2人が若手海外組の筆頭でしたが2019年になると他の選手の移籍が活発化します。

最初は中山雄太(1997年2月16日生まれ)です。
早生まれのためギリギリ東京オリンピック世代です。
2019年1月14日の19歳で柏レイソルからオランダのPECズヴォレに移籍しています。
中山はJ1で76試合6得点と実績はありました。
ズヴォレでの活躍から2019年のコパ・アメリカのメンバーに選ばれA代表デビューをしています。

そして翌日の2019年1月15日には板倉滉(1997年1月27日生まれ) がベガルタ仙台からプレミアリーグのマンチェスター・シティに完全移籍を果たします。
板倉は川崎フロンターレの選手でしたが出番を求めてベガルタ仙台にレンタル移籍をしていた選手でした。
そのため川崎でリーグ7試合、仙台で24試合3得点と実質1シーズンしか出場できていません。
その選手がイングランドの名門クラブからオファーが来たことにびっくりしました。
労働許可証が取得できなかったために加入と同時にオランダののFCフローニンゲンに期限付き移籍をしています。
こちらも中山と同じようにフローニンゲンでの活躍が認められ2019年のコパ・アメリカのメンバーに選ばれA代表デビューをしています。

この2019年の冬の市場で2人が海外移籍したことも驚きでしたが夏の市場では一気に加速します。

そして6月から立て続けに移籍が発表されます。

6月14日
久保建英(2001年6月4日生まれ) FC東京→レアル・マドリード(スペイン)※その後マヨルカへ期限付き移籍

6月18日
菅原由勢(2000年6月28日生まれ) 名古屋グランパス→AZ(オランダ)

7月12日
安部裕葵(1999年1月28日生まれ) 鹿島アントラーズ→FCバルセロナB(スペイン)

7月16日
中村敬斗(2000年7月28日生まれ) ガンバ大阪→FCトゥウェンテ(オランダ) 

7月21日
前田大然(1997年10月20日生まれ) 松本山雅FC→CSマリティモ (ポルトガル)

8月9日
食野亮太郎(1998年6月18日生まれ) ガンバ大阪→マンチェスター・シティ(イングランド)※その後ハーツへ期限付き移籍(スコットランド)

8月20日
三好康児(1997年3月26日生まれ) 川崎フロンターレ→ロイヤル・アントワープFC(ベルギー)

このように7人もの海外移籍がありました。

ただこの中で活躍できているのは菅原くらいであり久保でさえも現在所属のビジャレアルで出番はあまりありません。

ちょうど1月8日にシーズン後半戦からヘタフェへと期限付き移籍することが発表されました。

後半戦では出場機会を増やし来季は日本人初のレアル・マドリードのトップチームに食い込んでほしいです。

そして2020年の夏はコロナで移籍が鈍りましたがまた冬から若手の移籍が増え出しました。

11月11日
斉藤光毅(2001年8月10日生まれ) 横浜FC→ロンメルSK(ベルギー)

12月14日
齊藤未月(1999年1月10日生まれ) 湘南ベルマーレ→FCルビン・カザン(ロシア)

鈴木冬一(2000年5月30日生まれ) 湘南ベルマーレ→FCローザンヌ・スポルト(スイス)

東京オリンピックの次のパリオリンピック世代(2001年1月1日生まれ以降)である斉藤光毅も海外移籍をしています。

同じ年の久保建英のことをライバル視しているようなので追い越すような活躍をしてほしいですね。

さらに今冬はまだ移籍があるかもしれません。

1月4日には浦和レッズの橋岡大樹(1999年5月17日生まれ)がベルギー1部のシント=トロイデンVVに狙われていることが明らかになりました。

同じ日にはFC東京の原大智(1999年5月5日生まれ)がポーランド1部グールニク・ザブジェから正式オファーを受けていることもわかります。
原は身長が191cmもありさらにスピードもあります。
2019年にはJ3のFC東京U-23に所属しており31試合19得点でJ3得点王になっています。
なかなか日本人ではいない体格なので順調に成長してほしいです。

また今年中にはセレッソ大阪の瀬古歩夢(2000年6月7日生まれ)も海外移籍をすると思っています。
瀬古はDFながら2020年のニューヒーロー賞とベストヤングプレーヤー賞をW受賞しており今後A代表にもなれる逸材です。

この他にもJリーグを経験せずに海外に行く選手も増えており本当に経験値はJリーグが開幕した頃とは比べ物にならなくなっています。

そしてその下のパリオリンピック世代も久保、斉藤以外にも近々海外に行くでしょう。

私がピックアップしたのは以下の4人です。

成瀬竣平(2001年1月17日生まれ・名古屋グランパス)

松岡大起(2001年6月1日生まれ・サガン鳥栖)

荒木遼太郎(2002年1月29日生まれ・鹿島アントラーズ)

西川潤(2002年2月21日生まれ・セレッソ大阪)

この中では西川がプロ入り後苦戦していますが桐光学園高校時代からバルセロナやレバークーゼンなども獲得を目指していた選手でありポテンシャルはかなりあります。

セレッソで出場できるようになればすぐに海外に行ってしまうかもしれません。

2021年の東京オリンピックが無事に開催されたとしても流石にオール海外組にはならないでしょう。

まだ日本人のGKはあまり海外では評価が高くないのか若くして移籍するケースはほぼありません。

しかし3年後はどうなっているかわかりません。

もしかしたら2024年のパリオリンピックではU-23も全員海外組になるような時代になっているかもしれませんね。

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