2022年鹿島アントラーズが勝てない理由を考察する

鹿島アントラーズ

2022年は鹿島アントラーズの歴史に残る厳しいシーズンとなっています。

リーグ序盤戦こそレネ・ヴァイラー前監督の求める縦に速いサッカーがハマり5連勝もありました。

そして首位を独走します。

しかし徐々に相手に研究され勝ち切れない試合が出始めます。

特に上位対決ではことごとく敗戦しチームの成熟度の差が出ていました。

どうにか優勝争いにしがみつくも5試合勝ちなし(3分2敗)となりレネ監督は退任することになります。

その後岩政コーチが監督に昇格しチームの復権を託されます。

初戦のアピスパ福岡戦こそ勝利するも以降は7試合勝ちなし(5分2敗)です。

これまでは監督交代が劇薬となり成績がV字回復してきましたが今回は甘くはありませんでした。

鹿島が2005年以降1シーズン制になり同一シーズンで2度も5試合以上勝ちがないことは初めてです。(2015年、2016年のみ2ステージ制)

それほど今季の鹿島は苦しんでいます。

原因は複数あるかと思いますが、私が思う3つの問題について考察してみました。

<①CB問題>
CBの駒不足はシーズン開幕当初からわかっていたことです。
元々現有戦力の成長に期待し補強をしませんでした。
残念ながら外国籍枠のブエノ、キム・ミンテが助っ人として機能しているとは言えません。
また大卒2年目の林尚輝は怪我が続きまともにプレーできない1年となりました。
そのためボランチの三竿健斗をコンバートします。
しかし三竿の良さは中盤でのボール奪取です。
これまでも2020年にはJ1全体で1位のボール奪取数を記録しています。
この能力はCBでは発揮しづらく三竿は中盤で起用したいです。
そして関川郁万です。
今までの高卒加入の昌子源、植田直通、町田浩樹と同じように順調に成長しています。
高卒4年目でレギュラーになったのは立派です。
しかしまだリーダーになる選手ではありません。
若き日の昌子には青木剛がおり、植田には昌子、町田には犬飼智也と彼らをリードする存在がいました。
関川も誰かの背中を見ながら成長させたいところです。
犬飼、町田の移籍でこの状況はわかっていました。
関川の成長を期待して他を獲らなかったのか、リストにあった選手を獲れなかったのかわかりません。
現在も公式戦9試合連続失点中と勝ち切れない要因になっています。
ディフェンスラインを統率できるレギュラークラスのCBを補強すべきであったと思います。

<②FW問題>
序盤戦には問題になっていませんでした。
それは鈴木優磨と上田綺世というJ屈指の2トップがいたからです。
鈴木が自由に動き回り攻撃を組み立て、上田が仕留めるという役割分担ができていました。
特にガンバ大阪とのリーグ開幕戦では2人の良さが存分に出た試合でした。
2人ともに得点が生まれ、シーズン終了後にはどれほど得点数が伸びるか期待に胸を膨らませました。
しかし7月に上田がベルギー移籍をすると暗雲が立ち込めます。
実質鈴木の1トップとなりますが、鈴木はこれまで通り中盤にまで下がってきて組み立てに参加します。
そのため前線で張っている選手がいなくなります。
エヴェラウドも2020年の得点力がなく限定的な起用となっています。
鈴木の相棒は土居聖真やアルトゥール・カイキが務めることが多くありますが彼らは純粋なFWではありません。
攻撃の迫力が激減することになりました。
上田の海外移籍は想定内であったので同じようなFWを補強すべきでした。
そして代わりに獲得したのがエレケです。
190㎝、88kgとセンターフォワードの体型です。
しかしプレースタイルはポストプレーヤーではなくサイドのウインガータイプでした。
そのため得点力の改善にはなっていません。
点が取れるFWが見つからないのであれば鈴木をFWに固定して今の鈴木の役割ができる万能型のMFを補強すべきだと思います。

<③チームの方針問題>
全ての方針を決めているのはフロントです。
そのためこの問題が最も根深いと思います。
チームの長期指針が見えてきません。
まず今シーズン開始前に強化責任者が鈴木満から吉岡宗重に変更になります。
鈴木満は1992年にコーチに就任し、2000年からは強化部長として長く鹿島に関わってきた人物です。
昨年2021年のクラブ創設30周年にタイトルを獲れなかったことで退任することになりました。
そして大きな変革が予想され実際そのようになります。
これまで鹿島は監督、スタッフ、選手と日本人、韓国人を除くと全てブラジル人で構成されてきました。
それが監督はスイス人のレネ・ヴァイラーになり、コーチにもセルビア人のドラガン・ムルジャ、ドイツ人のマヌエル・クレクラーと欧州の風が吹き込まれました。
しかし成績の下降に伴い指導方針にもズレが生じます。
詳細まで外部にはわかりませんが、結果的に関係悪化は修復できずわずか5ヵ月で変革は頓挫することになりました。
これ自体はやってみないとわからないので仕方ないことです。
ただその前後で不可思議な移籍が連続します。
時系列で振り返ると7月17日に染野唯月の東京ヴェルディへのレンタル移籍が発表されます。
さらに7月31日にはファン・アラーノのガンバ大阪への完全移籍も発表されました。
そして8月1日にエレケの加入が発表されレネ監督の意向が反映されているものだと思われました。
しかし8月7日にはレネ監督が退任されます。
7月になってから明らかにチームはうまくいっておらずその中で選手の編成が行われたはずです。
それなのに急に監督が変更になりどうしてこのような移籍があったのかわかりません。
フロントに長期的視野の一貫性があれば監督を残していたはずです。
あるいは先に監督を交代し次の監督の希望の選手編成にしたでしょう。
今は岩政監督のやりたいサッカーをする戦力になっているのか疑問が残ります。

以上が私が思う今季の不振の原因です。

これまで鹿島アントラーズは他クラブが羨む成功を収めてきました。

2000年の3冠や、2007年からのリーグ3連覇、2018年のACL優勝での20冠など枚挙にいとまがありません。

また所属選手も日本代表に選ばれW杯メンバーとなり、海外移籍も果たしてきました。

そのような栄光が過去のものになりつつあります。

今のような状況が続けばさらに無冠の時代は続き、中堅クラブになってしまうでしょう。

そして最悪のケースはJ2降格も考えられます。

絶対にそのような事態は避けなければなりません。

これまで鹿島は勝つことでクラブを大きくしてきました。

今、上層部は企業経営に矢印が向いており試合結果が疎かになっているように感じてしまいます。

もちろんクラブの存続のため利益の確保は大事です。

しかしサポーターが求めていることは鹿島アントラーズの勝利であり、タイトルです。

一番大事なことはブレずにチーム作りをして欲しいです。

そして常勝軍団復活を何よりも願っています。

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