今回は垣田裕暉にスポットを当ててみます。
今季は鹿島アントラーズから同じJ1のサガン鳥栖にレンタル移籍をすることになりました。
所属は鹿島ですがずっとレンタル移籍を繰り返しています。
垣田は今季でプロ入り7年目のシーズンです。
しかし鹿島ではルーキーイヤーの2016年の1年しかプレーしていません。
それでも鹿島はずっと保有し続けレンタル移籍を繰り返しています。
期待されていることはわかるのですが本人的にはどうなのでしょうか。
サポーターからも復帰待望論は毎オフ聞かれます。
どうしたら鹿島に復帰できるのでしょうか。
まずはここまでのリーグ戦実績から見てみます。
2016年(鹿島アントラーズ)
3試合0得点
高卒1年目でリーグ戦に出場します。
しかも7月13日の2ndステージ第3節名古屋グランパス戦でデビュー戦がスタメン出場です。
高卒ルーキーイヤーのスタメンデビューは内田篤人(2006年)、山田大樹(2020年)そして垣田の3人しかいません。
デビュー戦で伊東幸敏のクロスにいきなり惜しいシーンはありましたが空振りしゴールを逃します。
それでもスケールの大きな選手に今後の期待を感じました。
2017年(J2ツエーゲン金沢)
32試合3得点
2018年
38試合9得点
2019年
35試合8得点
翌年からJ2への武者修行生活が始まります。
2017年は主にベンチメンバーでしたが多くの出場機会を得ました。
そして金沢のJ2残留に貢献します。
2018年はチームのトップスコアラーになりエースと呼ばれるまでになりました。
翌2019年はレンタル選手でありながら背番号10を任されています。
2020年(J2徳島ヴォルティス)
42試合17得点
2021年(徳島ヴォルティス)
36試合8得点
2020年は徳島で再度武者修行が始まります。
ただこの時点ですでにJ2では収まり切らない選手になっていました。
J2リーグで得点ランキング3位の成績を残しJ1昇格の立役者となります。
そして昨年はJ1でも通用することを証明しました。
固め打ちが多かったですがJ2降格クラブでの8得点は立派です。
このように2018年シーズン以降はJ1でも十分やれる実績を残しています。
それでも移籍をしていないのはいつか鹿島に復帰するという気持ちがあるからなのでしょう。
早くて鹿島復帰は来年になりますが条件を考えてみたいと思います。
まずは垣田自身です。
今年で実質J1生活は2年目となります。
もう慣れているので一つ一つのプレーの精度を上げたいです。
特に187㎝とサイズがあるのでポストプレーに更なる磨きをかけたいです。
そして鳥栖のクラブ成績にかかわらず10点は取りたいですね。
FWは数字で判断されてしまうのでここが一つのボーラインになると思います。
次に鹿島アントラーズのFW層です。
今季はエヴェラウド、上田綺世、染野唯月、鈴木優磨とJ1屈指の選手が揃っています。
彼ら全員が来年もいるとなるとどんな活躍をしたとしても復帰は難しいかもしれません。
しかしエヴェラウドは毎年移籍の噂が出てきます。
3年目が終了となるので来年は移籍するかもしれません。
また上田は海外に狙われています。
早ければ今夏、遅くとも来冬には海外移籍をする可能性は高いです。
さらに染野も若いので活躍次第では海外移籍も視野に入ってきます。
鈴木も欧州再挑戦を狙っているでしょう。
この中から2人が退団となれば大きな戦力ダウンです。
そうなると垣田の復帰も現実味を帯びてきます。
父親の垣田健も元サッカー選手でした。
1989年に当時JSL2部の住友金属に入団しています。
そしてリーグ戦開始前の1992年に1年間だけ鹿島アントラーズに所属となりました。
そのため親子2代で鹿島アントラーズです。
鹿島での親子2代はアルシンド(1993年、1994年)と息子のイゴール(2011年)に次ぐ2例目でした。
1992年はナビスコ杯のみの開催でしたが父親は1試合も出場できずに退団しています。
さらに弟の垣田将吾も鹿島アントラーズつくばジュニアユース、ユースと所属していましたがトップ昇格は叶いませんでした。
垣田はジュニアユース、ユース、そしてトップ昇格と順調に育ってきました。
そしてユース最終学年の2015年には高円宮杯U-18サッカーリーグチャンピオンシップでガンバ大阪を1−0で下し日本一になっています。
未だに鹿島アントラーズユースがこの大会で優勝したのはこの一度だけです。
そのユース黄金世代から2016年に町田浩樹、平戸太貴、田中稔也、そして垣田の4人がトップ昇格を果たしています。
しかし平戸、田中は出場機会を求めて移籍し町田も海外に行ってしまいました。
町田はロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズにレンタル移籍中ですがさらにビッグクラブに行くでしょう。
もう残っているのは垣田のみです。
垣田家、そして同期の思いを背負い来年はカシマスタジアムのピッチで大暴れしてほしいと思います。
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