4月3日は第7節浦和レッズ戦が埼玉スタジアム2002で行われます。
今回は試合会場である埼玉スタジアム2002のお話です。
2002とスタジアム名に付いているように2002年の日韓W杯のために作られたサッカースタジアムです。
日本国内ではサッカー専用スタジアムとしては最大であり63,700人が収容できます。
浦和レッズのホームスタジアムですが日本代表戦も多く使用されています。
日韓W杯では記念すべき日本代表のグループリーグ初戦のベルギー戦も行われました。
またジーコもお気に入りで日本代表監督時代はよく使用されていました。
そして上記のように2002年まではW杯で使われたため浦和レッズのホームスタジアムとして本格的に運用されるようになったのは2003年からです。
そのため鹿島アントラーズも2003年以降は年間最低1試合はこのスタジアムで試合をしています。
果たして皆様のイメージの中で埼玉スタジアムは相性のよいスタジアムでしょうか。
結果はこれまで23試合行われ8勝5分10敗の勝率34.8%とかなり低い数字になっています。
もう少し勝っている気がしていましたが相性はかなり悪いです。
ここから内訳を見ていきたいと思います。
まずは対戦相手です。
浦和レッズとの対戦が20回と多いのですが他に大宮アルディージャと2回、ガンバ大阪と1回対戦しています。
先に対戦回数が少ない相手を見ていきますと大宮がJ1にいた2005年と2006年は埼玉スタジアムでリーグ戦が行われました。
大宮は現在のNACK5スタジアム大宮を2005年から2007年に改修工事をしていたためです。
そしてその結果はなんと2連敗でした。
2005年7月23日第18節 ●0−2
2006年11月18日第31節 ●0−3
しかも1点も取れていません。
そしてガンバ大阪との1試合はナビスコ杯決勝でした。
2015年10月31日 〇3-0
ガンバは前年の2014年に2000年の鹿島以来の3冠を達成しこの年もリーグでも優勝を争う黄金期でした。
そのクラブをスコアだけでなく内容でも圧勝し見事2012年以来のナビスコタイトルを手にしています。
しかもこの試合はトーナメントの山の関係で鹿島がホーム側を使用した唯一の試合となっています。
最後は浦和レッズとの20試合です。
リーグ戦で18試合、チャンピオンシップで1試合、ルヴァン杯で1試合となっています。
まず鹿島が初めて埼スタで試合をしたのも浦和レッズが相手です。
2003年11月29日2nd第15節 △2−2
この試合はセカンドステージの優勝がかかった大一番でした。
前節まで鹿島は2位で、1位のジュビロ磐田は3位の横浜F・マリノスと対戦というカードです。
そのため鹿島、マリノスが勝って初めて鹿島が逆転優勝という条件でした。
試合は理想的な展開で後半アディショナルタイムに久保竜彦のゴールでマリノスがまず2−1で勝利します。
その時点で鹿島も2−1で浦和をリードしていました。
いよいよ優勝かと思われたラストワンプレーでエメルソンにダイビングヘッドを決められ同点に追いつかれ優勝を逃します。
鹿島の歴史の中でもショッキングな事件として今も残っているシーンです。
しかしその後は勝率は低いながらもここ1番の試合では必ず結果を出しています。
2007年11月24日第33節 ○1−0
1位浦和、2位鹿島の直接対決でした。
しかも浦和はホームで引き分け以上で優勝が決まる大一番でした。
しかし鹿島が底力を発揮します。
2人も退場する厳しい試合でしたが野沢拓也のビューティフルゴールで1-0で優勝決定を阻止します。
そして最終節に世紀の大逆転優勝が待っていました。
記念すべき10冠を手繰り寄せた名試合です。
2009年12月5日第34節 ○1−0
鹿島のリーグ3連覇のかかった雨の中での大一番です。
2位の川崎フロンターレが勝っていたため鹿島は勝たなければ優勝を逃すことになっていました。
なかなか点が入らずに焦ったい展開が続きます。
そんな中、後半21分内田篤人のピンポイントクロスに興梠慎三が頭で決めて均衡を破ります。
その後浦和の猛攻撃を絞ぎリーグ優勝を成し遂げました。
2016年12月3日チャンピオンシップ第2戦 ○2−1
第1戦をホームカシマサッカースタジアムで0−1で落としました。
そのため勝利が絶対条件でしたが7分に興梠慎三のボレーで先制され合計2点のビハインドを負います。
それでも鹿島は冷静でした。
40分に遠藤康のクロスから金崎夢生のダイビングヘッドで1点を返すと79分にもPKを決めてトータルスコアを2−2にします。
この時点でアウェイゴールの差で鹿島のリードになりました。
最後までしっかり守り抜きリーグ優勝をしています。
このように直近のリーグ優勝2回(2009年、2016年)とナビスコ杯優勝(2015年)の合計3度を埼玉スタジアムで決めています。
そのため実際の勝率ほど悪いイメージはありませんでした。
そして今年はまだ7節なので直接優勝が決まるわけではありません。
しかし2021年を振り返った時にあの埼スタの試合が分岐点になったと言われるような試合が見られたらいいですね。
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