7月10日のJ1リーグ第21節浦和レッズvsFC東京の試合で浦和が3−0で勝利しました。
この試合で浦和のGK西川周作がJ1通算170試合無失点の大記録を樹立しています。
これまでは鹿島アントラーズの曽ケ端準の169試合と並んでおり抜かれてしまいました。
西川は539試合出場で完封率は31.5%です。
川口能活や楢崎正剛など日本を代表するGKより高い完封率でチームを勝利に導いて来ました。
他クラブの選手ながら尊敬する成績です。
最近ではGKも海外移籍をする選手が多くなりました。
そのためもう抜かれることのない記録になったかもしれません。
鹿島アントラーズはこれまでリーグ戦で1011試合戦って来ました。(7月10日現在)
その中で319試合を完封しています。
昨年2021年第21節の名古屋グランパス戦に2−0で勝利した試合でJリーグ史上初の通算300試合無失点を達成しています。
そこからもさらに完封試合を積み重ねてきました。
完封率が31.6%のため約3試合に1試合は無失点試合をしてきたわけです。
西川個人の記録と鹿島はクラブ全体でほぼ同じような成績を出しています。
鹿島はどちらかと言えば伝統的に守備のクラブであり4−3や3−2で勝利するより、1−0で勝利する方が良しとされてきました。
そのような考え方からこのような完封率の高さに繋がっていると思います。
次にどのGKがゴールマウスを守り一番完封に貢献してきたかを調べてみました。
まずリーグ戦に出場したGKですが1993年のJリーグ開幕から30年目の2022年までたった10人しかいません。
他クラブと比較すると極端に低いです。
これは曽ヶ端準が2001年から2016年まで絶対的なレギュラーとして君臨していたことによりほぼ他のGKの出番がなかったことが大きく影響しています。
鹿島というクラブでは試合に出場するだけでも高い壁がありました。
その競争を勝ち抜き試合に出場している10人を出場試合数順に並べてみます。
曽ヶ端準 533試合
古川昌明 125試合
クォン スンテ 102試合
高桑大二朗 89試合
佐藤洋平 76試合
沖悠哉 57試合
小澤英明 22試合
佐藤昭大 10試合
千葉修 3試合
山田大樹 2試合
そして今度は完封試合順に並べてみます。
フル出場限定でカッコ内は完封率です。
曽ヶ端準 169試合(31.7%)
クォン スンテ 40試合(39.2%)
古川昌明 35試合(30.4%)
高桑大二朗 26試合(29.2%)
佐藤洋平 20試合(26.3%)
沖悠哉 17試合(29.8%)
小澤英明 5試合(22.7%)
佐藤昭大 2試合(20.0%)
千葉修 0試合
山田大樹 0試合
完封試合数は出場試合が多ければ自然と多くなります。
そのためほぼ比例しています。
今回注目したのは完封率です。
曽ヶ端は偶然にもクラブの完封率とほとんど同じです。
鹿島のGKとして長く活躍できたのは数字にも表れています。
また驚くのはクォン スンテの完封率の高さです。
スンテがトップの38.2%と一人だけ飛び抜けています。
完封はGKだけではなくDFとの連携もしっかりしていなければできません。
キャッチングの技術も素晴らしいですがコーチングなどGKとして全ての能力が高い証拠ですね。
無失点で試合を終わらせれば勝利の確率は高くなります。
これからも守備を大事にリーグ優勝に向けて勝利を積み重ねてもらいたいです。
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