3月27日は内田篤人の誕生日です。
1988年生まれなので今年で34歳になります。
もう現役を退いてから2年ほど経ちますね。
内田は2020年8月23日のリーグ戦第12節ガンバ大阪戦で引退をしました。
その試合では開始12分で広瀬陸斗が怪我をしたため急遽出場します。
アディショナルタイムを含めればほぼ90分間の出場です。
満身創痍の状態でしたが走り続けて最後の勇姿を見せてくれました。
引退後は解説などでTVでよく見るようになりましたがあまり体型は変わっていません。
怪我の具合が相当悪かったようですが見た目的には今でもプレーできそうです。
いつか自身の引退試合がカシマサッカースタジアムで開催されることを願っています。
内田は清水東高校から鹿島アントラーズに入団します。
すると当時のパウロ・アウトゥオリ監督に抜擢されすぐに右サイドバックとして頭角を現します。
監督が若手を積極的に起用するタイプであったこと、レギュラーの名良橋晃が怪我をしていたことなど様々な要因はありましたがチャンスを掴みました。
元々は攻撃的な選手でありスピードは抜群でした。
それが高校3年生でサイドバックにコンバートされ開花します。
相手DFからプレッシャーがある中でも前を向いてトラップできます。
そして右サイドの選手に縦パスを送る技術が評価されクラブでも日本代表でも活躍する選手になってきます。
さらにシャルケ04でも歴史を作ります。
移籍直後の2010-11シーズンにはチャンピオンズリーグでベスト4とクラブ初の記録を樹立します。
これほどの功績を残す選手が鹿島アントラーズから輩出できたことは非常に誇らしいことです。
それも鹿島で1年目から出場し経験を積めたことが良かったと思います。
ますはルーキーイヤーの成績です。
内田篤人(2006年)
リーグ戦 28試合(先発28試合)2得点、2382分出場
カップ戦 10試合(先発9試合)0得点、729分出場
天皇杯 3試合(先発3試合)0得点、270分出場
リーグではサンフレッチェ広島との開幕戦にいきなりスタメン出場します。
高卒の開幕スタメンは鹿島史上初であり未だに内田ただ一人しかいません。
そしてドリブルでPKを誘発し先制点に貢献しました。
第4節のヴァンフォーレ甲府戦ではゴールも決めます。
17歳359日での初ゴールはクラブ最年少得点でありこちらも現在まで塗り替えられていません。
年間を通してほぼスタメンフル出場と絶対的なレギュラーでありました。
内田加入時から16年が経っていますが今見ても素晴らしい成績です。
これほどの高卒ルーキーはJリーグ全体でもなかなか出てこないレベルだと思います。
鹿島にはその後鳴り物入りで加入した選手たちが多くいました。
高校時代は怪物と呼ばれた選手たちもプロでは苦戦することがほとんどです。
他の選手の1年目はどのような成績であったかを見てみます。
大迫勇也(2009年)
リーグ戦 22試合(先発9試合)3得点、842分出場
カップ戦 1試合(先発0試合)0得点、15分出場
天皇杯 2試合(先発0試合)0得点、38分出場
ACL 5試合(先発3試合)3得点、270分出場
ゼロックス 1試合(先発0試合)0得点、1分出場
鹿児島城西高校時代は「大迫、半端ないって」で一世を風靡します。
高校選手権では1大会最多得点記録を更新する10得点を挙げました。
いきなりリーグ開幕前のゼロックススーパーカップに公式戦デビューを果たします。
高卒ルーキーの出場は青木剛以来2人目でした。
そしてリーグ戦やACLでもゴールを挙げます。
流石に1年目はレギュラーではなくベンチ要因でした。
柴崎岳(2011年)
リーグ戦 13試合(先発6試合)0得点、612分出場
カップ戦 3試合(先発3試合)1得点、360分出場
天皇杯 3試合(先発3試合)0得点、281分出場
ACL 1試合(先発0試合)0得点、5分出場
東日本大震災があり難しい年に1年目を迎えます。
シーズン序盤は出番がなく本人は相当なストレスがあったようです。
それでも5月から少しずつ出場する機会を得ていきます。
そして信頼を掴み10月以降はレギュラーを掴みました。
ナビスコ杯では準決勝の名古屋グランパス戦で決勝点となるプロ初ゴールを決めています。
決勝では浦和レッズを下して優勝しタイトル獲得を経験しました。
高校時代は有名であった2人もプロではまずまずの1年目でした。
そのくらい高校とプロでは違うものです。
逆に高校時代は無名でもプロで大活躍をした選手もいます。
カイオ(2014年)
リーグ戦 30試合(先発25試合)8得点、2070分出場
カップ戦 6試合(先発2試合)0得点、229分出場
天皇杯 1試合(先発1試合)1得点、55分出場
千葉国際高校からC契約で加入します。
いくら高卒選手とは言えブラジル人のため外国人枠を使わなければなりません。
そのため出番は限られるかと思いました。
しかし4月には攻撃の中心選手になります。
独特のドリブルからのカットインは武器になっていました。
それまで柳沢敦が持っていたクラブの高卒シーズン公式戦最多通算得点(7得点)を更新します。
Jリーグ史上初の外国籍選手のベストヤングプレーヤー賞を受賞しました。
荒木遼太郎も2020年のサンフレッチェ広島とのリーグ開幕戦で途中出場し、内田以来の高卒ルーキーの出場となりました。
途中出場が多い1年でしたが経験を積めたことで2年目の活躍に繋がっています。
特に鹿島アントラーズではプロ入り1年目から大活躍するようなことはほとんどありません。
上記のように守備では内田、攻撃ではカイオが高卒1年目から活躍したと言えます。
プレータイムや貢献度を考慮するとやはり内田が鹿島史上最高のルーキーではないでしょうか。
これまでこの2人しかルーキーでのレギュラークラスと呼べる選手はいません。
そろそろ2人に匹敵するようなルーキーの出現が待ち遠しいです。
やはり若手の活躍は見ているサポーターもワクワクしますしチームに活気も出ます。
来年あたりそのような選手の入団、登場に期待しています。
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