名実ともに史上最強のオリンピック代表【過去のGSの成績を比較】

日本代表

今回の東京オリンピックのサッカーではU-24日本代表の前評判は高かったです。

しかし正直ここまでやるとは思っていませんでした。

グループステージは南アフリカ、メキシコ、フランスと強豪揃いでした。

開催国は比較的楽なグループになることが多いのですが今回は全くそんなことはなかったです。

グループステージは突破できると信じていましたがまさか3連勝で1位通過とは完璧なシナリオすぎて怖いです。

そのくらい文句のない結果になっています。

ここからの決勝トーナメントでも実力通りのパフォーマンスでメダル獲得まで走り切ってほしいです。

そこで今回は過去のオリンピックでのグループステージでの成績を比較してみました。

そこから今回の東京オリンピック世代がどれほどの好成績で乗り切ったのかを考察してみたいと思います。

比較はJリーグが開幕し28年ぶりの五輪出場となった1996年アトランタ大会以降です。

1996年アトランタオリンピック (3位でGS敗退)
2勝1敗 4得点4失点得失点差0
ブラジル ○1-0
ナイジェリア ●0-2
ハンガリー ○3-2

まず初戦でサッカー王国ブラジルを倒すというマイアミの奇跡を起こします。
GK川口能活がブラジルのシュート28本をことごとくストップし神がかったセーブを見せました。
しかし2戦目のナイジェリア戦で黒星を喫します。
この試合に2点差で敗れたことが最後まで尾を引きます。
ブラジル、ナイジェリア、日本が2勝1敗で並び得失点差で涙を飲みました。

2000年シドニーオリンピック(2位でGS突破)
2勝1敗 4得点3失点得失点差1
南アフリカ ○2-1
スロバキア ○2-1
ブラジル ●0-1

1999年のワールドユースで準優勝した黄金世代で臨んだ大会です。
その世代に中田英寿、中村俊輔が加わっており当時は史上最強と謳われていました。
実力通りに2連勝でGS突破をあっさり決めます。
第3戦ではブラジルに力負けをするも順調でした。
準々決勝でアメリカにPK負けさえしなければメダル獲得の可能性は十分あったと思います。

2004年アテネオリンピック(4位でGS敗退)
1勝2敗 6得点7失点得失点差-1
パラグアイ ●3-4
イタリア ●2-3
ガーナ ○1-0

前回の黄金世代と比べて結果が出ていなかったため谷間の世代と呼ばれていました。
しかし田中マルクス闘莉王や大久保嘉人など後のA代表のレギュラーも輩出しています。
残念なのは初戦のパラグアイ戦で打ち合いで負けたことです。
国際舞台での初戦の重要さ、守備力の重要さを思い知らされた大会でした。

2008年北京オリンピック(4位でGS敗退)
3敗 1得点4失点得失点差-3
アメリカ ●0-1
ナイジェリア ●1-2
オランダ ●0-1

この世代も当時は評判が低かったです。
しかし本田圭佑、香川真司、吉田麻也、長友佑都、内田篤人、岡崎慎司と後にA代表のレギュラーになる人材が6人もいました。
この大会はやはり初戦の負けと得点力の無さが敗因です。
守備は粘り強くできていましたが3試合で1点ではどうにもなりません。
唯一GS3連敗で姿を消しています。

2012年ロンドンオリンピック(1位でGS突破)
2勝1分 2得点0失点得失点差2
スペイン ○1-0
モロッコ ○1-0
ホンジュラス △0-0

この大会は1996年のアトランタ大会に似ています。
初戦で優勝候補のスペインに完封勝利と番狂わせを起こします。
その勢いのままGSを首位で突破しました。
何と言っても堅い守備が特徴で3試合で0失点です。
3位決定戦で韓国に敗れ4位でしたが素晴らしい大会でした。

2016年リオデジャネイロオリンピック(3位でGS敗退)
1勝1分1敗 7得点7失点得失点差0
ナイジェリア ●4-5
コロンビア △2-2
スウェーデン ○1-0

3試合を通しては勝ち点4とGSを突破してもおかしくない成績でした。
そしてこの大会は2004年のアテネ大会に似ています。
初戦でナイジェリアに常に先手を許すほど守備が崩壊します。
この初戦の負けが全てです。
オーバーエイジも3人起用しましたが最後までフィットしたとは言い難い大会でした。

2001年東京オリンピック(1位でGS突破)
3勝 7得点1失点得失点差6
南アフリカ ○1-0
メキシコ ○2-1
フランス ○4-0

そして今大会です。
まず内容についてですがどの試合も圧倒しています。
初戦の南アフリカ戦だけなかなか得点が決まらず焦りましたがやられるゲームではありませんでした。
メキシコ、フランスには早めに先制し日本の理想的な試合運びができました。

こうして振り返ると日本は成功と失敗を似たような内容で繰り返しています。

今回は成功例の中でも群を抜いています。

日本がGSを3連勝で乗り切ったのは史上初です。

そして得点7は打ち合いの多かった前回のリオデジャネイロ五輪と同じ最多タイです。

また失点1は堅守スタイルであった2012年のロンドン五輪に次ぐ数字です。

このように今回のGSの成績は全ていいとこ取りになっています。

登録メンバーの22人の内9人が海外組であり国内組も所属クラブでレギュラーばかりです。

そのためプレーしている選手たちに余裕すら感じられます。

後はここからどこまで勝ち上がれるかです。

準々決勝の相手はニュージーランドに決定しています。

ここを勝利すると順当に行けば準決勝がスペインで決勝がブラジルです。

男子サッカーはオリンピックはW杯に次ぐ大会に位置付けられていますがそれでも夢のようです。

国際大会でFIFAランク一桁の相手と真剣勝負をしぜひ勝利してほしいですね。

今回のオリンピックはコロナ禍で世界各国がベストメンバー、ベストコンディションで臨めていません。

その中で日本は開催国というかなりのアドバンテージを持って戦っています。

それは十分理解していますがそれでも日本が勝つのは嬉しい事です。

次にこんなチャンスが来るのはいつになるかわかりません。

せっかくならこのチャンスを掴みましょう。

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