ついに12月31日に第99回高校サッカー選手権が開幕します。
コロナ禍ではありますがどうにか開催することができ選手や関係者の方々は一安心ですね。
なんとか来年1月11日の決勝戦まで無事に終了してほしいです。
また今大会では来季鹿島に内定している須藤直輝と小川優介のいる昌平高校が出場します。
その2人以外にも小見洋太がJ2アルビレックス新潟へ、柴圭汰はJ3福島ユナイテッドへとJ内定者が合計4人もいる注目校です。
決勝までの全試合で保護者、学校関係者等の試合観戦のみになってしまったため応援に行けなくなりました。
残念ではありますがテレビでどんなプレーをするか見届けたいと思います。
そしてわずか一年前ですが高校サッカー選手権を沸かせたスターがいます。
それは静岡学園高校を24年ぶりの優勝に導いた松村優太です。
鹿島では第78回大会優勝の羽田憲司(市立船橋)以来20年振りの優勝選手の入団でした。
ここで少し松村の経歴を紹介します。
大阪府出身で中学は東淀川FCに所属していました。
そして高校に入学する際に遠く離れた静岡県の静岡学園に進学します。
それは5学年上の名古新太郎と全く同じルートです。
静岡学園を選んだ1番の理由は自身の成長のためと答えていました。
プロになるような選手は中学時代からしっかりした考え方をしているのですね。
中学まではトップ下でしたが高校進学後に今の右のサイドハーフに転向し才能が開花します。
プレーの特徴はトップスピードでも細かいタッチのドリブルで相手を交わせるところです。
50メートル5秒8の快足を生かし高校選手権でも敵なしの状態でした。
現在松村の弟も静岡学園2年生でサッカー部に所属しています。
鹿島に入団すれば三竿雄斗、健斗以来の兄弟プレーヤーになります。
ぜひそうなるよう弟にも頑張ってもらいたいです。
そして複数のJ1クラブからオファーがあった中で鹿島に入団します。
入団1年目の今季の成績はリーグ戦13試合0得点、カップ戦2試合1得点でした。
高卒ルーキーとしてはまずまずのスタートを切れたのではないでしょうか。
ただプロデビュー戦は衝撃的なものでした。
それはコロナでの中断前の2月16日ルヴァン杯グループステージ第1節の名古屋グランパス戦でした。
0−1でビハインドの81分に土居聖真に代わりピッチに立ちます。
そしてわずか9分後に相手GKランゲラックがボールをキャッチしたところに遅れてタックルしてしまい一発退場となります。
デビュー戦で出場から10分足らずで退場する選手なんてなかなかいないですよね。
試合もそのまま敗戦となります。
その後ロッカールームではチームメイトへの申し訳なさで涙を流したようです。
苦い経験でしたが逆に大物になると感じました。
プロ初ゴールは最高の場面で飛び出しました。
その試合は8月12日ルヴァン杯グループステージ第3節の清水エスパルス戦です。
この試合も1−2でリードされている状況で投入されます。
そしてまずは81分に染野唯月のプロ初ゴールで同点に追いつきます。
その直後の86分でした。
山本脩斗の左足クロスを頭で合わせ逆転ゴールを決めます。
静岡学園出身の選手が地元のIAIスタジアム日本平でのプロ初ゴールには感慨深いものがありました。
本人も清水で決められて恩返しができたと思っていることでしょう。
今季出場した公式戦15試合は全て後半からの途中出場でした。
相手の足が止まり出した場面での投入だったためプロでもスピードはかなり通用していました。
現状ベンチ組の中では最も攻撃のオプションとして有効であると思います。
今の鹿島にスピードタイプはいないため終盤戦ではベンチ入りをほぼ確実に射止めました。
今後の課題はいかにしてスタメンで出場できるようになるかです。
そして早くリーグ戦でのゴールも見たいです。
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